#060 崩壊 ページ10
・
『局長、失礼します』
局長室に入って局長の前に座る。
局長は何やら仕事をしていたので申し訳なく感じた。
『ただいま帰りました』
「おかえりAちゃん。
実はAちゃんに謝らなければならない事があるんだ」
話を切り出す前に何か話し始められ、その内容を不思議に思う。
「謝らなければならない事?」
「あぁ。
実は今回の旅行は意図的に屯所から離す為だったんだよ」
やっぱり、そうだったんだ。
そんなに隠したい事でもあったのだろうか。
『理由を聞いても、いいでしょうか』
「あぁ...今回の粛清先は○○株式会社だったんだが」
『私の前の勤め先ですか?
でも数ヶ月前に粛清しましたよね...?』
「そうだ。
しかし何処からか情報が漏れていたらしく、上官数名に逃げられたんだ」
......何となくわかってきた。
その情報を漏らしたのが私だと疑われていたんだ。
「Aちゃんを俺達は信頼している。
だから、情報を漏らしたのがAちゃんじゃないということを、潔白を証明したくて屯所から離したんだ」
『そう、だったんですか...?』
なんだその優し過ぎる理由。
疑っていたのは私の方だったじゃないか。
局長が私の頭に手を乗せて、「ごめんな、不安にさせて」なんて言うもんだから、私の涙腺は崩壊した。
因みに言うと52話の沖田隊長もキャラ崩壊していた。
『それで、粛清は無事終わったんですか?』
「あぁ、怪我を負ってしまった隊士も多かったが、なんとかな」
『そうですか...良かったです』
「悪いとは思っているが、これで疑う奴もいないだろう。
許してくれ」
『いやいや、潔白証明してくれて感謝しかないです』
局長と話していて、ふと気になった。
...沖田隊長が、いない。
思い返してみれば、縁側にもいなければ私の部屋にだっていなかった。
いや、いつでも私の部屋にいる訳じゃないけど。
『そう言えば局長、沖田隊長や副長は大丈夫なんですか?
姿が見えませんけど......』
「...それがな___」
・
226人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
年中毛布掛けて寝る派(プロフ) - クロさん» 応援メッセージありがとうございます!! 100話まで来るとは...嬉しい限りです。 これからも応援よろしくお願いします^^ (2021年5月3日 0時) (レス) id: 3b56795229 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 記念すべき100話目、本当におめでとうございます!これからも更新頑張って下さい。応援しています(*´∇`*) (2021年5月2日 17時) (レス) id: 9aa604e515 (このIDを非表示/違反報告)
年中毛布掛けて寝る派(プロフ) - すすさん» コメントありがとうございます! 更新が途絶えないように頑張ります! (2021年2月28日 16時) (レス) id: 3b56795229 (このIDを非表示/違反報告)
すす(プロフ) - めっちゃ続き気になります!更新頑張ってください! (2021年2月27日 19時) (レス) id: 9c1889318b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:年中毛布掛けて寝る派 | 作成日時:2021年2月13日 0時