12.素直 ページ13
「うっわー、アザだらけじゃん。」
「…沢山転びましたもん。
痛いし、これだから体術嫌いなんですよ〜」
お風呂で私の体中に出来たアザを見て
眉を顰める硝子先輩。
お風呂に入って血行が良くなったからか
アザが尚更目立つ。
「まあ、命には変えられないし、頑張りなA。悟のマンツーマンレッスンなんてそうそう受けられるもんじゃないんだしさ」
「…意外と真面目に教えてくれるんですよね五条先輩。」
「可愛い後輩を死なせなくないんでしょ」
「そうですかね〜」
「そんなに気になるなら、本人に聞いてみなよ」
.
.
.
お風呂上がり、
向かいにあるキッチンの冷蔵庫から
アイスを取り出して食べていたら
「A」
五条先輩に呼びかけられて振り返る。
「俺の分は」
「ありませんよ。硝子先輩が奢ってくれたやつです」
「ねーのかよ。」
あ、私のアイス。
さも当然のように
アイスを奪って食べ始めた先輩
それ間接キス……とか言ったら
冷やかされそうだから黙っておく
「ほら、足だせ」
「足……?」
アイスのゴミを
ゴミ箱に投げ入れてあと
私を座らせたと思えば
何処からか持ってきていたらしい湿布を
私の足のアザに貼ってくれた。
自分でやるって言ったのに、
俺がやるって聞いてくれないし…
この先輩の優しさは裏がありそうで怖いのですが私だけでしょうか。
「ん、おっけ」
「ありがとうございます…」
五条先輩って綺麗な顔してる割に
手は意外とごついんだなぁなんて
そんなことを思っていたら
「……この前は、ごめんな」
「へ?」
「俺のせいでお前の命、危険に晒した」
いつものおちゃらけはどこにいったのか
真面目な顔で、五条先輩は言う。
「あ、あれは、私が弱かっただけなので…少し先輩も仕事しろよって思いましたけど、1級が出るなんで誰も思わなかった訳ですし……
…私の方こそ、
助けてくれてありがとうございました。」
そう、あの日以来言えていなかったお礼。
頭を下げると
わしゃわしゃと雑に頭を撫でられる
折角髪乾かして梳いたのに…
ぶつくさ文句を垂れながら顔をあげれば
「もう二度と、冷や冷やさせんなよ」
見たこともないような
優しい瞳をした五条先輩が柔らかく微笑んだ。
797人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫色(shiro)(プロフ) - 結月さん» 結月さんありがとうございます!あんな嫌がらせマンを好きになるには相当ポヤポヤしてる子じゃないと無理だよなぁと思い書いてました笑 頑張ります! (2020年12月7日 18時) (レス) id: ca0c3345e0 (このIDを非表示/違反報告)
結月 - スッゴく面白いです!!夢主、天然ですね。ハラハラ、ドキドキ止まらないです!!これからの展開も楽しみにしてます!!更新頑張ってください!! (2020年12月7日 0時) (レス) id: ac5cec78e5 (このIDを非表示/違反報告)
紫色(shiro)(プロフ) - uka8502さん» uka8502さん、コメントありがとうございます!この作品を好きになっていただけたということでとても嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります! (2020年11月30日 22時) (レス) id: ca0c3345e0 (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 今まで見た中で一番好きな作品です!これからも完結に向けて頑張ってください (2020年11月30日 21時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
紫色(shiro)(プロフ) - りんさん» りんさんコメントありがとうございます〜!ご期待に添えるようにがんばります!笑 (2020年11月27日 15時) (レス) id: ca0c3345e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紫色 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/bts_Jinchimluv
作成日時:2020年11月26日 18時