【ｶﾝﾀﾚﾗ】練紅明 ページ8
ありふれた
恋心に今罠を仕掛けて＿＿＿＿
「待ってください」
立ち去ろうとする背に言葉を掛けると
「なんですか？紅明さん」
不思議そうに振り返る彼女。
Aはレームの貴族の一人で、
どうしても煌帝国を見て回りたいと譲らなかった為、
その要請を私達は渋々受けたのだった
「レームには何時頃戻るのです？」
「煌帝国は素晴らしい国ですから、まだまだ調べたいことは沢山あるのです。もう少し滞在していてはいけないでしょうか？」
仔犬のような可愛らしい表情で見つめられ
断れるはずもなく
「貴方がそれでいいのなら…私は構いませんよ」
彼女との対話に緊張しているのを悟られないよう
扇で顔を隠し紅明は返事を返した
「それなら良かったです。…私、紅明さんともう少しお話をして居たいと思っていたところだったので」
「私と？」
「はい。私…紅明さんは人と違う所に視点を向けなさるので、話していて楽しいんです」
にっこりと向日葵にも似た微笑みを浮かべ
彼女は自然に紅明の手を両手で包み込んでいた
「＿＿＿＿好きです」
心臓が早鐘を打つ
「誰よりも貴方を愛してる」
静かな廊下で
熱っぽいAの視線が紅明の瞳を捉えて離さなかった
「私も…」
引き寄せられるようにして
二人の影が小さな灯りの元で重なる
何度も何度も
噛み付くようなキスを交わし
彼女の吐息を肌に感じながら
紅明はそっと唇を離した
「おかしいと思ったら…酔っていますね」
「…ふふっ、バレました？
実はレームから帰参命令が届いてしまって…帰国の前に紅明さんにこの気持ちを伝えておきたくなったのです」
その為にお酒の力を借りました
と、寂しげに夜空を眺める彼女の手を引いて
「帰国出来ないようにして差し上げます」
自室の寝台の上に
細い身体を押し倒す紅明。
「…貴方に私の首輪の鎖が切れますか？」
やり切れなさそうに笑う彼女に
「ええ、絶ち切って見せます」
妖艶に微笑んだ紅明は
手を伸ばした
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繚乱華桜鐘(プロフ) - すごく面白いです！自分的にシリアス系のものは大好きなので早く続きが読みたいです！ (2017年1月23日 1時) (
レス) id: efa46579a8 (このIDを非表示/違反報告)
アン★ - リクで、カシムとアリババで「ヤンキーボーイヤンキーガール」お願いします！ (2016年11月27日 19時) (レス) id: e00c3ac6e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜猫
| 作者ホームページ：https://twitter.com/tutimikado12113
作成日時：2016年11月24日 20時
