【右肩の蝶】練紅炎 ページ7
右肩に紫蝶々
キスをしたこの部屋の隅で____
「紅炎様…」
切ないという感情を知った
身分違いの女が1人。
.
.
.
出会いは些細なこと。
私が彼の直轄の部署に入った事からだった
それから夜伽を命じられ
彼に気に入られたのが初めての夜
「こっちに来い。」
「ダメです…総督閣下と同じ所に座るなど…」
「口答えをするな」
そんな私の言葉を無視して
腰を抱き寄せる彼の腕
「紅炎様…ッ」
彼が唇を離した肌…右肩に紅紫色の跡が残る
まるで艶やかな蝶の様。
長いまつ毛、
三日月の様なアイライン
美しい目元に吸い込まれるように
紅炎はAの瞼にキスを落とす
どうせ結ばれやしないのに____
彼だって分かっているはずなのに
その手を止めようとはしなかった
「っ…」
重い体を起こすと
隣に眠っていたのは恐れ多きその人で。
「私などの何処がいいのですか…」
「さぁな」
目を覚ました腕に引き込まれ
もう一度唇を重ねる彼に
必死に答えるA。
____ああもう
毎朝毎朝、
後悔なんて死ぬ程してるのに
なのに私はまたこうして、
この御方を受け入れている
それにその背徳感が快感を呼び覚ますのに
私は愉しみを覚えてしまっている…
「ああっ…」
「もっと啼け」
狂い出した私を止めて
一瞬でラクにして____。
.
.
.
「…行くぞ。」
境界線はとっくに超えてると言うのに
貴方様はいつも何食わぬ顔で
私と顔を合わせるのですね…
心の中に響く不協和音
きっと、私の中の歪んだ音は
収まる事は二度と無いのだろう。
それでもいい。
紅炎様が歪んだ私の身体を
埋めてくださる限り
私は貴方様に溺れましょう____。
31人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
繚乱華桜鐘(プロフ) - すごく面白いです!自分的にシリアス系のものは大好きなので早く続きが読みたいです! (2017年1月23日 1時) (レス) id: efa46579a8 (このIDを非表示/違反報告)
アン★ - リクで、カシムとアリババで「ヤンキーボーイヤンキーガール」お願いします! (2016年11月27日 19時) (レス) id: e00c3ac6e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜猫 | 作者ホームページ:https://twitter.com/tutimikado12113
作成日時:2016年11月24日 20時