【銀魂】紅い鬼、戦場に舞う肆

感 ページ25

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蔵｢はじめましてAさん、私、蔵場冬馬と申します｣





｢……どうも｣





次の日





そう、にこりと笑ったその人に

私は少し微笑み返した





昼時やってきたその人の最初の印象は





"優しそうな人"







……だけど






蔵｢私、『転海屋』という貿易業を営んでおりまして…｣





(…貿易業？)




その単語に少なからず反応してしまう



昨日感じていた嫌な感覚が巻き戻ってくる





(いや、そんな筈はない)




考えついた事を振り払う







それから他愛のない話をして


すっかり日は落ちていた






蔵｢今日はありがとうございました｣





そう立ち上がった蔵場さん



それを見送ろうとした、その時





｢……っ！？｣





私は鼻をかすめた匂いに目を広げる






ミツ｢どうしたの？Aちゃん｣


蔵｢どうしました？｣






｢……いえ、なんでもありません｣






立ち上がった勢いで鼻をかすめたその匂いは





薬の匂いと



ほんの少しの"血"の匂い





一般人じゃ鼻じゃわからかいような微小に香る匂い






(厄介なことになったな)







そう思いながら私は一人、顔をしかめた








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(あの女…要注意ですね)





それをあの男に見られていたなんて気づかないまま

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