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9 青い眼光 ページ10

『………………………』







待てども 待てども 痛みはこない
痛みを感じぬうちに殺されたのだろうか



コトンという音がし ゆっくりと目を開ける





そこに先程まであった奴の頸は無く
サラサラと灰のようなものをあげながら
足元に落ちていた



何が起こった 私は奴の頚を斬れたのか

いや、私の刀は斬られた頚の少し下に
刺さったまま残っている

不可解な出来事に頭が回らない







「おい」




背後からの声に驚いて振り返ると
背中の半分で柄の異なる羽織を着た男が立っていた

満月の光が彼の青い眼孔と
〈悪鬼滅殺〉と彫られた刀をするどく照らしている





『あ……あなたは………』




「……………鬼殺隊 冨岡義勇だ
お前なぜ日輪刀を持っている お前は鬼殺隊員なのか
そしてなぜ呼吸を使っている」





彼は刀をこちらに向けながら問う





『き 鬼殺隊?私は白榊A 警官の娘です。
この刀は代々受け継がれてきたもので
日輪刀というものは知りません 呼吸もそうです………』





「……………………」





男はしばらく考え込んだあと
こちらに向けていた刀を鞘に納めた

そしてぐちゃぐちゃになってしまった杏子のもとに
跪き 手を合わせた









妹の状態を見て ふと兄上のことを思い出す

『あっ………兄上!兄上は!!!!』




急いで兄上を置いて出た部屋に向かう


お願い 生きていて 私をひとりにしないで




『ハァ ハァ ハァ …………









あ……………』


目に映ったのは 杏子と同じように
首から上を潰された兄上の姿だった




『兄上!!!!!!』




体を抱きしめても冷たい ピクリとも動かない

いつも私を優しく受けとめてくれた暖かい兄上の体は
ただの肉塊と成り果てていた




『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

どうして!私達が何をしたっていうの!

嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 私をひとりにしないで!』


涙が溢れて止まらない
みんな死んでしまった 私だけを残して

私もみんなの所に連れて行ってよ





感情が爆発したのか息が上手くできない

背中から血がでているのがわかる

この傷はなんだっけ? あ 奴にやられたんだ




でもこれでみんなの所にい…け…………る








そこまで考えると プツンと意識が途切れた

10 出会い→←8 力不足



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(プロフ) - 。さん» 知らない間に触ってしまってたみたいです。外しました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月10日 16時) (レス) id: ff756304d3 (このIDを非表示/違反報告)
- ルールを確認して下さい。そしてオリジナルフラグを外して下さい。違反になります。 (2019年11月10日 14時) (レス) id: b6262af8c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年11月10日 14時

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