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「よし…!あとは渡すだけですね!」

「だな!」


Aちゃんと富永へのプレゼントを決めて、残りは渡すだけとなった。

それまで沢山ふたりで研究して。
橘に近付けるようにといって少しスカートを短くしたり、髪の毛を巻いてみたりしたらしい。


「いいじゃん。」

「本当ですか?有難うございます!」


ふたりで出掛ける間は辛かった。
その笑顔も仕草も、全部彼女は富永のことを想っている。


全部俺に向けてだったらいいのに、なんて。



「じゃあ…渡してこい!」

「はい!」


彼女は俺に背を向けて富永の元へ向かった。

けれど途中で止まって、俺の方をくるっと向いてこう言い放った。


「有難うございました!!」


あれほどまで素敵な笑顔を、俺を今まで見たことがあったのだろうか。

俺も彼女のあとをそーっと着いていくと、彼女は丁度富永を見つけた様だった。

勇気、出せ!!




彼女が足を1歩踏み出した瞬間だった。


「知義!遅れてごめん!行こう!」

「めっちゃ待ったんだけどー笑」



そこには恋をしているふたりがいた。

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作者名:と み も え | 作成日時:2017年4月4日 23時

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