Episode29. ページ31
談話室の前に着くがガキみたいに怒鳴って出て行ったのにのうのうと入っていける訳がなく、ドアの前で立ち止まる。
｢ほら、皆に言うんでしょ。入りなよ。｣
『…至が先入れよ。』
絶対入りずらいのを察して俺に行くように促している。ウザイくらい顔がニヤついているから嫌でも気付く。
至と言い合ってると声が聞こえたのかガチャッと扉を開け古市サンに怒られる。
｢てめぇら入るならさっさと入れ！！｣
渋々中へ入ると誰も部屋に戻っていなかった。せめてこの場にいるのが全員じゃなければまだ言えたかもしれない。
ぐずぐずしていると至るに背中を叩かれる。
｢ほら、誰も責めないから大丈夫。｣
『…さっきは勝手に部屋に戻って悪かった。至と話して今回の舞台はちゃんと最後までやる。けど、俺がいたらやりにくいと思うし寮は出て行く、からその…』
誰も何も言わないからだんだんと言葉が小さくなっていくも続きを言おうとすると、佐久間に抱きつかれる。
｢良かったです…！もう出て行っちゃうのかと思ってたので…。一緒に最高の舞台にしましょう！｣
至の言ってた通り少し、少しだけ歩み寄ってみる。初めて自分から関わろうと動く。
『それ、敬語やめろ。同い年だし。』
｢え！？そうだったんですか！？｣
｢いおり、やっぱりいなくなっちゃうの？｣
佐久間と話している途中、眉を下げながら斑鳩にそう聞かれる。
『別にここに居なくても舞台はできるし、家からそんな遠くないから何時でも来れる。』
｢じゃあ俺いおりの家行きたーい！｣
｢待って待って、Aくん家あったの！？解約は！？｣
そういえば解約したと監督サンに嘘ついてたな、と思い出す。
『解約したってのは嘘。今まで外出てたのは全部家に帰ってた。』
｢てかさっきから気になってたんだけど、アンタがいるとやりにくいとか誰が言ってんの？勝手にそう思ってるだけでしょ。｣
だから別に出て行かなくてもいいんじゃないの。と瑠璃川に言われる。すると他の奴らも賛同し、家は解約して寮に住み続ける事になった。
…いや、どうせ今回の舞台終わったら出て行くんだが、とは何故か言う気になれず、至に車を出してもらい家にある荷物を全て寮に運ぶ。
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クスノハ(プロフ) - 、さん» すみません、先程外しました。ご指摘ありがとうございます。 (2020年5月15日 22時) (
レス) id: 3f1925c91d (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年5月15日 21時) (レス) id: cab98899f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クスノハ | 作成日時：2020年5月14日 3時
