お兄ちゃんのお友達【HQ!!】 (ページ11)

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じゅういちページ11

「また今日もお邪魔するから」

「勿論どうぞ」

「なんなら明日も」

「面談期間中オールで来るんですね」

いや来すぎだろ！暇なのか！あんたが毎日来るから私も毎朝掃除機かけてんだぞ！と言いたい気持ちを抑え、一つ頷く。

もうここまで来るとご自分で購入されてはいかがだろうか、ゲーム。

そんな私の思いを知ってか知らずか、気まずそうに目を逸らしながらもごもごと言う。

何その顔～～～～～かわいい～～～～！！

「…やー、小遣い一応もろてんけど」

「？はい」

「ほとんど部活後の買い食いに消えてくから足りへんねん」

「……ふふ」

どうやら彼は元々の体質とハードな部活に年頃の食欲も相まって、食費が大変なことになっているらしい。

食欲にお小遣いを大半つぎ込んでしまうなんて、健全で思わず笑ってしまった。かわいいひとだなぁ。

「先輩のお母さん大変ですね」

「せやな、確かに」

「ここからここまでのパンならおひとつ差し上げます」

並べたパン達のうち、自分のパンを指さす。

彼は慌てて首を横に振った。でも、お腹が鳴った音を私は聞き逃さなかった。

「え、ええって！トモダチの可愛い妹ちゃんから昼飯取り上げるほど鬼ちゃうわ！」

「こんなにあるんでお気にせず」

「………わかった、じゃあまたお返しさせてな」

ふわりと笑って、さり気なく私の頭に手を置いて去って行った。

もうそれだけでお返しである。はーーーずるい。