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11.幸せをありがとう ページ11

***



「今日はお父さんとお母さんはディナーに行ったので、私が夕飯を作らせて頂きました。
ふつつかものですがよろしくお願いします。」


テーブルに座ってホワイトボードを見ながら何かを話している双子の前に、グラタン皿を置く。

バッ!と同時に顔を上げた2人。目がキラキラしておる。



「待って、え!?おいし……そ………」


「Aちゃんが作っ……!?」


「そんなに目を輝かせるほどのものでもなくない?」



部活終わりでお腹減ってるのかな。犬みたいで可愛いな。

こんなに喜ばれたのは初めてで、ちょっと照れてしまう。お口に合えば良いんだけど。



「待って!?」


「今日めっちゃ語彙力なくなったオタクやん侑くん」


「Aちゃんのグラタン黒ない!?」


「暗黒破壊神ダークマターやん!!!」


「あ……バレた。焦がしちゃったの。
恥ずかしいからあんま見ないで!」



「俺そっちでも…」と治くんが言ったけど、「自己責任」と断った。彼は優しい子だ。


エビと人参で作ったピラフも置いて、いただきますの合図で二人は凄い勢いで食べ始めた。

皿いっぱいのグラタンと山盛りのピラフがどんどんなくなってゆく。



「うま!!!うま!!あつっ!?」


「あつぅ!!?あっでもうまぁッ」


「落ち着いて、頼むから落ち着いて」



どうやらお口にあったようだ。

口の端にホワイトソースを付けながら夢中で食べる二人を見て、幸せだなあと思った。

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作者名:- | 作成日時:2020年3月13日 22時

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