念願の弟ができました。【HQ!!】 (ページ9)

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9.可愛い双子ページ9

初日に私は、一つ違いなんてほぼ変わらないし、
ましてや180センチ近くあるイケメン弟(双子)なんて可愛くない。と言った。

でもなんだか、二人は妙に可愛く見える。

「「ただいま！！」」

「おかえり。練習試合お疲れさま。
お風呂沸いてるから入っておいで」

「「ありがとうお姉ちゃん！！」」

シンクロしながら二人はお風呂場に走っていく。

そしてその後に「一緒に入ろ♡」と侑くんだけが戻ってきて、「風呂だけじゃなく頭まで湧いとるんか」と治くんに叩かれて連行される。ふふ、可愛い。

淳さんにも言われた。二人のことすごく可愛がってくれてるね、と。

いやだってカワイイんですもん。私は新しい弟にメロメロだ。甘やかしてあげたくなってしまうのだ。

＊＊＊

「あんま甘やかすと俺はともかく侑(ツム)は調子乗るで」

「うわっ！？びっくりした……
気配消して隣立つのやめてって言わなかった？」

「俺の完璧な“絶”やで。お姉ちゃんエプロン似合うなあ」

「治くん念能力使えるんだね」

人参を切っていると風呂上がりの治くんが隣にいた。

前から思っていたけど、彼はさらっと私を褒める。本当にあっさり言うもんだから照れるタイミングも失いかける。

トントン。じー。トントン。じー。

……あと、真顔で凝視する癖もあるかな……。

「……なあに？髪乾かしてきたら？」

「なんか新婚さんみたいやん？」

「お、おお……？？そ、そうですね……？？？」

話が読めなくて曖昧な返事をすると、彼は嬉しそうにキッチンから出ていった。

なんだったの今の。