【ストロベリー・ナイトメア】3 ページ14
『入間、頼み事なんて断ってもいいんだぞ?』
お前はいろんな奴のお願いを聞いてるけど、周りはお前の事を何でも言えば助けてくれる奴。くらいにしか見てないんだから。
お前が体調崩したって父さんたちは心配もしてくれないんだぞ。
『でも、困ってる人を放っておけないし…』
掠れた声で返事をすれば、はぁー、とわかりやすくため息をつかれた。
『お前は本当に、お人好しだよな』
と頭を撫でた。
ひんやりとした手の感触で目を覚ます。
「オペラさん?」
戻ってきたのかと目を開けるとそこに居たのは夢に出てきた自分によく似た少年。
驚きのあまり大声を挙げそうになったその時、悪戯っぽい笑みを浮かべ「シー」と彼は自身の唇に人差し指を当てた。
それから少しの間、くだらない事を話していると急に真面目な顔をして、
「今日はお前にお別れを言いに来たんだ」
「…なんで?」
熱が上がってきたのか、頭がぼんやりとする。
「お前にはもう、頼れる家族も、苦楽を共にするトモダチも出来た。だからもう俺がいなくても大丈夫だ」
僕のおでこにキスをして部屋を出ていった。
「いやだ。行かないで、お兄ちゃん…」
「入間様、遅くなってすいません。熱、だいぶ下がりましたね」
「入間様。…なぜ、泣いているのですか?」
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ラッキー使い魔(魔獣、精霊等出ます)
ケルピー
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作者名:しょくらぁと | 作成日時:2019年12月4日 19時