犬＊２１３話＊ ページ23
『･･･ソウ、さん････』
ソウさんの真っ直ぐな目と見つめ合う。
その表情はどこか苦しそうで。
「ミドリに惑わされるな。いい加減前を見なよ」
『･･･惑わされてなんか･･･』
「安心しなよ。････例え記憶が戻って人格が戻ったとしても、きっと君は僕達を裏切れない」
『！！ど、どうしてそんなことが、』
「君はゲームを通じて、良い意味でも悪い意味でも“仲間の死に弱くなった”。過去の記憶が戻ったからってゲーム中の人格や記憶が消えるわけじゃない。ならきっと･･･ケイジ達を裏切った自分を責め続けながら生きる」
『･･･！』
「なんなら耐えられなくなって自ら死ぬかも。･･･だから迷う必要はない。今はケイジを救うことに専念すること。いい？」
ソウさんに掴まれている部分が熱い。
小さく頷くと、少しだけ安心したようにそっと手を離してくれた。
まさかソウさんがそんなことを言ってくれるなんて･･･。
「･･･ランマル」
制御室を出る前にソウさんが口を開いた。
ランマルの表情が心なしか強張る。
「君の勝手な願望にAを巻き込むな。余計な期待を抱くな。･･･彼女に重すぎる罪を背負わせるな」
それだけ、と彼は早足で去って行った。
『･･･ランマル。その･･･さっきは急に抱き着いたりしてごめん』
「あ、ああ。気にすんなよ。記憶が戻りかけて混乱しただけだろうし･･･」
『････このまま記憶が戻ったら･･･どうなるんだろう』
「･･････」
ソウさんの言う通り、罪悪感を感じて裏切らないのならそれでいい。
だけどもし私のＡＩみたいな･･･あんな性格に完全になってしまったら？
その時私はどっちを選ぶ？
「･･･まぁ、考えてても仕方ないだろ。今はとにかくＱ太郎さん達を助けねぇと」
『･･･そうだね』
今こそケイジさんに会いたい。
ケイジさんだったら･･･的確な答えをくれるんだろうか。
「俺がついてるから」って安心させてくれるんだろうか。
････それこそ考えてもしょうがないな。
.
.
エレベーターの前に来たサラちゃんが急いでボタンを押す。
しかし。
「ぼ、ボタンが反応しない･･･！」
「はぁ･･･！？何で動いてねーんだ！？」
「メイプルが･･･壊しちゃったの･･･？」
もしヒナコの言う通りだったとしたら･･･。
『下の階には行けないってこと･･･！？』
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にこみうどん - っっっはぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！最高すぎるではないですか！どうしたらこんな最高な小説かけるんでしょう。最高ですね。更新頑張ってくださいね！ (6月17日 17時) (
レス) @page39 id: d8578c819c (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - この作品大好きです！！応援してます！頑張って下さい！！ (6月13日 1時) (レス) @page39 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - とても素晴らしい作品ですー！！是非とも最後見たいので更新待ってますｯｯ (2023年4月1日 3時) (レス) @page37 id: adc5e1c6e8 (このIDを非表示/違反報告)
雫。(プロフ) - ここまで一気見してきました！とても面白かったです！更新待ってます！ (2022年12月31日 22時) (レス) @page33 id: 221078456e (このIDを非表示/違反報告)
天弥(プロフ) - めっちゃ面白いです！無理しない程度に更新頑張ってください！ (2022年4月24日 16時) (レス) id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2021年8月18日 16時
