犬＊２０４話＊ ページ14
『い、いいの･･･？』
「･･･ふん･･･。ケイジさんには死んでもらった方が得だけど･･･借りは返さないと気持ち悪いから」
『･･･ありがとう』
私は嬉しくなって思わずヒナコちゃんの頭を撫でた。
ヒナコちゃんは「止めてよ」と言いつつもされるがまま。可愛い。
『じゃあ、ミドリからＩＤカードを奪うために一緒に行こう』
「･･･分かったよ」
.
.
あれからミドリを探していた私達は、教室でＩＤカードを見つけた。
それがあればセキュリティを突破できるみたいだけど･･･。
でも、本当にこんな簡単に行くの？
あのミドリがあんなところに置いておく？これは罠なんじゃ･･･？
そんな不安が頭の中を駆け巡った。
『あ、待って、サラちゃ･･･』
そう口を開いた時だった。
「使っちゃダメだ･･･！！」
突然、モニターにソウさんのＡＩが映し出された。
その光景に息を呑む。
「そのカードは･･･ニセモノ･･･！！離れて･･･！！罠が･･･！！」
その言葉に反応するよりも先に、モニターに砂嵐が起きた。
そして次の瞬間。
全てのモニターに、ソウさんの笑顔の写真が映し出されていた。
『･･･可愛い』
「可愛くなんかない。本当君は趣味が悪いね」
『いや、ソウさんって男性にしては可愛らしい顔してますよ』
「･･･うるさい。君に褒められたって何も嬉しくないよ」
ソウさんは顔をしかめながらＩＤカードを破り捨てた。
素直じゃないなぁ。
「･･･話なら聞くよ･･･。なんだか大変そうだし･･･」
「じゃあ･･･ＩＤカードのありかを教えてください」
「･･･僕から聞いたってバラしちゃダメだよ･･･？」
ソウさんのＡＩはそう前置きしてから話し始めた。
要約すると、どうやら今ＩＤカードを持っているのは『メイプル』という人らしい。
誰？メイプルって。もしかして妨害者？
だとしたら奪うのはかなり難しい気がするけど･･･。
「よし、それじゃあメイプルを探そう」
サラちゃんに続くようにみんな部屋から出て行く。
私もそれについて行こうとした、その時だった。
「えっと･･･柏葉Aさん？」
ソウさんのＡＩに話しかけられた。
『？どうしました？』
「･･･その･･･ミドリは･･･君を壊すためなら何でもすると思う。･･･だから気を付けて」
『･･･ありがとうございます』
私はお辞儀をしてから部屋を出た。
････やっぱりミドリは嫌いだ。
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にこみうどん - っっっはぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！最高すぎるではないですか！どうしたらこんな最高な小説かけるんでしょう。最高ですね。更新頑張ってくださいね！ (6月17日 17時) (
レス) @page39 id: d8578c819c (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - この作品大好きです！！応援してます！頑張って下さい！！ (6月13日 1時) (レス) @page39 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - とても素晴らしい作品ですー！！是非とも最後見たいので更新待ってますｯｯ (2023年4月1日 3時) (レス) @page37 id: adc5e1c6e8 (このIDを非表示/違反報告)
雫。(プロフ) - ここまで一気見してきました！とても面白かったです！更新待ってます！ (2022年12月31日 22時) (レス) @page33 id: 221078456e (このIDを非表示/違反報告)
天弥(プロフ) - めっちゃ面白いです！無理しない程度に更新頑張ってください！ (2022年4月24日 16時) (レス) id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2021年8月18日 16時
