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脇だけ洗っても汚い所は汚いです ページ27

「あー暑い。何で真選組の制服ってこんなカッチリしてんだ?世の中の連中はドンドン薄着になってきてるってのに」

「土方さん、タバコ吸うのやめてください。目立つんで」

「目立つだァ?今更何言ってんだテメーは。つーかタバコじゃねーよ!飲みもんだ!!」

「飲み物?なら水持ってきましたけど」「ぬるい」「ぬるくても私は飲んでますよ」
「……環境の差だ」「これだから贅沢野郎は」(ボソッ)

「オイ今何つった?」「私、V字前髪好きじゃないんだ」「……殴っていいか?いいよな?」「殴る前に首狩って殺ります」


二人が話していると刀が飛んできた


「危ねーな、動かないで下せェケガしやすぜ」
「危ねーのはテメーそのものだろーが!何しやがんだテメー!!」


「(アホくさ)」と彼女は近藤に先程渡された『そよ姫』の写真を見た。



(暇そうだなー)等と呑気に思いながら。



「近藤さん、私帰っていいですか?包丁だって今朝届いたのでしょう?ご飯作って待ちますから」


「…ごめん、Aちゃん。人手は多い方が今回とても助かるんだ。ごめんな?」


「……分かりましたよ」



彼女はやはり無自覚で近藤に甘い。というか懐いている。



(そう言えば皆、沖田が作った変な服来てる……)


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
どうやらそよ姫は歌舞伎町にいるらしく一同はそこへ向かった



「そんな事思ってたらいつの間にか、城から逃げ出していました。でも最初から一日だけって決めていた。私がいなくなったら色んな人に迷惑がかかるもの…」

「その通りですよ。さァ帰りましょう」


土方がそよ姫を見つけて帰ろうと言えば彼女は立ち上がる。が、傍に座っていた神楽がそれを阻止。


逃げられてしまった



途中からはかくれんぼ状態だった。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈しかし、姫自ら出てきて瞳に雫を出しながらもその顔は嬉しそうだった

「…土方さん、」

「何だ」


「私は自由に外へ出てあちらこちら行ってた。でも、誰にも助けられる事なんて無かった。
そよ姫さまは私と真逆。自由の制限が強くて外へ憧れを持っていた。でも、彼女は常に誰かといるから助けてもらえる。

………………どっちが、幸せだと思う?」



「…俺には分かんねーよ」



「ですよね、ニコチンさんには難しいかもしれません」


「あ゙?」



「…分からなくていいです。近藤さんにも、沖田にも…勿論、真選組だって万事屋だって、分からなくても大丈夫です」


そう言う彼女の瞳が何だか優しい気がして土方はそれ以上何も言わなかった

音楽聞きながらするのはよくないけど鼻歌はいいんですか→←相談する相手をミスってはいけないよ(作者妄想篇)



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作者名:鬼魂子 | 作成日時:2023年4月7日 23時

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