第89話 ↓ ページ44
あれからしばらく経って、約二年前に残してきた子たちと他のプラントの子どもたちをハウスから出す準備は着々と進んでいる。
私はレイとどんな状況になってもいいように計画をいくつも考えるためずっと話し合っている。
約束のこと、そしてムジカが言っていたななつのかべのこと、ミネルヴァさんのこと。
フィルと約束したタイムリミットまであと少しだ。次は必ず、全員を脱獄してみせる。
本来ならば三人で話し合っているはずだったのに・・・まだ二人は慣れない。
ラウラの捜索は続けているのだか、あの日以来彼女を見たものはいない。
普段は私でもうるさいって思うくらい騒がしくて、みんなから注意されていた彼女だか、いざいなくなってしまうとその存在がいないとやけに静かに感じてしまうのだ。
レイは何も言わないが、幼い頃からなんでも言い合える存在が居なくなったことでだいぶまいっている様子だった。
死んだ姿を確認していないので、どこかで生きていると思いたい。いや、生きているって信じている。
私もレイも、みんなラウラが帰ってくるの待ってるんだよ。
ご飯だって寝床だって、ラウラがいつ帰ってきてもいいように準備してるんだから。
だから、早く戻ってきて。
一体、あなたはどこにいるの?
「ハックショーーン!!」
土「うわっ!うるせーな!」
沖「うわっ!きたねーな!」
2人から同時に言われて地味に傷つく私。
「酷くないですか、あんたら。」
土「本当のことを言ったまでだ。んで、風邪かよ?」
沖「まじかよ、近寄んな。」
「まだ何も言ってないでしょーが!!!」
そう返しながら、ふと考える。
さっき、誰かに呼ばれた気がしたのだ。
どこか懐かしくて、今すぐにでも会いに行きたい家族の声だった。
たぶんもう会うことは出来ないだろうけど、風で揺れる髪の毛を押さえながら、空に向かって呟く。
「もう一度だけでいいから、みんなに会いたいなぁ。」
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オン眉 - リクエスト答えてくれてありがとうございましした。とても面白かったです。パート3も見ます!頑張ってください!! (2019年5月1日 18時) (レス) id: 82892bbe16 (このIDを非表示/違反報告)
クロミ様(プロフ) - しゅかさん、コメントありがとうございます!シリーズ2回も見てくれたなんて・・本当に感謝しかないです!ありがとうございました!! (2019年5月1日 11時) (レス) id: ff5427157d (このIDを非表示/違反報告)
クロミ様(プロフ) - 冬にアイス2個食べるさん、2回も確認してくれているなんてとても嬉しいです!これからも見て貰えるとありがたいです! (2019年5月1日 11時) (レス) id: ff5427157d (このIDを非表示/違反報告)
クロミ様(プロフ) - 7214さんコメントありがとうございます!自己満足で作っている話をそう言って貰えてすごく嬉しいです! (2019年5月1日 11時) (レス) id: ff5427157d (このIDを非表示/違反報告)
クロミ様(プロフ) - MIRAIさんありがとうございます!そう言って貰えてとても励みになってます! (2019年5月1日 11時) (レス) id: ff5427157d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロミ様 | 作成日時:2019年4月13日 17時