両想い…なんですね。 【ハイキュー】 【日向翔陽】

縁の下の力持ち。 ページ38

縁下さんが、全体の指揮を取っている。

ブロックフォローをしたり、翔陽くんに声をかけたり。

いつも、澤村さんがやっているようなことをやっていた。
こうやって、受け継がれていくのかな、なんて、ひとりでしんみりしてしまった。

最後は、翔陽くんを狙ったブラックアウトが縁下さんが拾い、翔陽くんが決めきった。

ピー

現実に引き戻される笛の音。

試合が、終わった。

勝った、勝ったんだ…

その後、片付けや挨拶を済ませたみんなが、こっちに戻ってくる。


田「キャプテン！大丈夫ですか…？」


澤「ああ、しかもだいぶ休めたし、むしろ元気」


その言葉に、みんなが安堵のため息を漏らす。
私が言う大丈夫よりも、よっぽど安心するや。


澤「あと、縁下！」


縁「は、はい！」


澤「途中から試合見てたぞ。ナイスレシーブ」


縁「…っ！あ、ありがとうございます！」


縁下さんは、ちょっと涙目になっていた。
うーん、私もちょっとじーんときた。
きっと、また次から次へとやってくる試合に泣いている暇なんてないんだろうけど。


日「Aーっ！」


『あ、翔陽くん！おめでとう！』


翔陽くんを含めた全員と大きなハイタッチを交わす。
田中さんと西谷さんのハイタッチは痛かった。


日「強かったなー。和久谷南」


『うん。小さな巨人も…あんなだったのかな？』


翔陽くんの目は、いつになく真剣で、まっすぐだった。


日「かもな…」


ちょっぴり空白の時間が続く。


月「あの人、日向よりも小さな巨人だよねー」


影「あったりめぇだ。日向よりもうまかった」


日「んだとーっ！月島、影山！」


3人の喧嘩が始まる。
まぁ、こんなこともう日常茶飯事だけど。


菅「おいおい、疲れてんのに喧嘩はやめろ。ってか、次の対戦相手が決まる試合始まるぞ。見るべー」


次の試合は、青葉城西対伊達工業。

どっちが上がってきてもおかしくない強敵同士だ。
翔陽くんたちは、もきゅもきゅとバナナなどを食べ始める。

真剣な表情でバナナをくちにおしこんでいる様子は、なんともシュールだ。

伊達工は、新たなセッターや新たな鉄壁で、翻弄していく。

一方青葉城西も、素早く対処している。

だが、結果は青葉城西の勝ちとなった。

ブロックの腕の間を思いっきり打ち抜き、試合が終わった。

次の相手は青葉城西。
できれば、及川さんを会いたくないけど。
私が緊張するな。

それでもしつこいなら逃げよう！→←みてるほうが痛い。

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