【夏油傑】初めまして、結婚して欲しい

32 hearts ページ32

.



私が伏黒さんを受け入れたのは、
抵抗しなかったのは、

どうしてだろう。


欲求不満だったわけじゃあない。
誰かに愛して欲しかったのかも、
飢えていたでもない。

魔が差したのかもしれない。



いつから私は
こんなに汚い人間に
なってしまったんだろう。

どうでもよくなった？
そうしても、子供を産むまで私はここから
離れられない。
きっと彼は私を愛してくれない。

ああ、そうだ。
愛して欲しかった。
もう、嘘でもいいから傑からの
好きという言葉が聞きたい。



「汚い」



身体に残されてしまったキスマークを見て、
私はそう呟いた。

汚れを落とすように、
擦ってももっと赤くなって目立つだけだった。


きっと傑は私がしていたことが、気付く。
なんでも、察しているような、
いつも分かっているように話すから。


気付かれたら、傑はなんて言うの。
何も言わない？



昨日の悪質な男性達にしたように
蔑むような目を向けられるかもしれない。



そうしたら、私はちゃんと私でいられるかな。




「ごめんなさい、ッ」



胸が張り裂けそうだ。




.作者
伏黒甚爾は汚くないよ安心して。
それはまあ大した問題じゃなくて、
すぐるんの〇ンタマが見たい(やばい言ってしまった)

33 hearts→←31 hearts

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す