36話 見方! ~安形side~ ページ37
春期運動会か…
めんどくせぇー。
やっぱりやりたくねぇーなー。
こんな風に、あとから気持ちが変わるのは
いつものことだった。
でも、その心を動かしたヤツがいた。
可憐。
今まで、俺の“めんどくさい”
と思ってしまう性格を
そう思う前の状態に戻したやつなんて
誰一人としていなかった。
なのにアイツは、違った。
可憐にはなにか惹かれるところがある。
そんなことを考えていると
可憐がリボンをもらい、戻ってきた。
結んでくれるようで、任せる。
……きついな。
安形「あのー、可憐さん?
結び方きつくないっすか?笑
血、止まりそうなんだけど。」
焦る可憐の表情でわかった。
ははーん?
こりゃ絡まってるみたいだな笑
表情が可愛いな笑
…サーヤには負けるけど。
時々、可憐の手が俺の足に触れる。
くすぐったく感じ、
代わりに結んでやることに。
学年も同じだからか
どことなくサーヤに似ていて
なんだかほっとけない。
それに…会ったときから気になってる、
俺はまだ忘れちゃいないし、
聞くまで絶対忘れねぇ。
過去に何があったのか。
知能か、それともライバル心からか、
俺に強くそう思わせる可憐は、
やっぱり興味深い。
安形「おしっ…と」
結び終わったとき、かすかに
手が可憐の足にあたった。
細く白い、ケガの跡一つさえない
キレイな足だった。
…おっと、なんでみとれた。
あ「ぁ…///」
ふと、頭の上から声が聞こえたので
見上げると、可憐の顔がほのかに赤い。
安形「ん?あ、きついか?」
そう聞くが、大丈夫そうだ。
こんな足でよくあんなに早く走れるもんだな。
市長「そろそろ位置についてくださーい!」
安形「よし!行くぞ?
リボンで繋いでない方から踏み出すぞ。」
あ「はいっ」
安形「せーのっ…」
俺たちは、練習がてらに
持ち場まで走って行った。
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作者名:可憐 | 作成日時:2014年9月6日 21時