【鬼滅の刃】そして私は独りになった

四十三話 ページ47

雪兎「う…………うぅぅぅぅ




あ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛」






『ッ…………』




しくじったか？


耳にこびりつくような悲鳴



さっきよりも暴れてしまう




やばいやばいやばい





『…………！！』








急に雪兎の悲鳴がやんだ






雪兎「…………あり…がと」





そう言って雪兎は気を失った


倒れるところを私が受け止める






しのぶ「雪兎さんは…………！」






『気絶しただけだよ




元々、雪兎はこうなったら最後は気絶するから大丈夫』






しのぶの質問にそう答えてあいつのもとへ行く





早苗「…………！」






『オマエはもう殺さないよ』






早苗「何よそれ…………！



アンタ、私を殺すためにここまでしたんじゃないの！？」



最初は…………そうしようと思ってた



だけど…………




『雪兎が暴れたおかげでわかったんだ



私は雪兎がオマエを殺そうとしたとき、焦った




どんだけ憎くても知り合いが死ぬのは…………






つらいよ






でも、オマエは一つ勘違いしている』





早苗「…………？



勘違い、…………？」




そうなるだろうね


勘違いしてるなんて誰も思わないよね



『うん、私はね



私が恨んでいるのは君ではない





確かに、君は私の人生をむちゃくちゃにしたけど………



この道に進まない方法なんてたくさんあったはずだ






だから私はずっと君のことは恨んではいないよ』



恨むべきものはこいつではない




早苗「ㇵッ…………何それ




つくづく意味の分からない奴ね」






『あぁ、でもまあ嫌いなのには変わりないから



できればもう私に関わらないでほしいな』







早苗「言われなくてもそうするつもりよ」






『そうか、ありがとう』



コイツに向けて、最後のお礼だ

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