２０，夜風に吹かれて ページ22
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会場内の演奏が僅かながらこちらまで聞こえてくる。
それ以外では、夜風が草花をカサリと揺らす音と私の呼吸の音だけ………
のはずであった
「ここで何されてるんですか」
『………っ………！！？』
音もなく、いつのまにか背後にいたその人に声をかけられ、驚きのあまり身体のバランスを崩してしまった。
いつもより踵の高いヒールも、いつもより装飾が多く施されたドレスも、慣れていないせいか体制を立て直す事ができず、そのまま地面へと近づく視界に強く目を閉じる。
「危ないッ……！」
『……ぇ…？』
焦りを含んだ声と共に、浮遊感と心地の良い温かさに包まれる感覚を感じた。
状況が理解ができず愕然としていると頭上から再び声が聞こえる。
「大丈夫ですか？
足捻ってないですか？」
『え………ぁ………
…っ……！失礼致しました…ッ…！！！』
だんだんと自身の置かれた状況。飲み込むことができて、思わず大声を出してしまった。
「あ…すみません…！
触ろうとかじゃなくてっ……咄嗟のことで…！
いやでも、今のは私に非がありましてっ…決して言い訳とかそういうのでは…！」
反射的に距離をとった私に、その人は弁明をしようと饒舌になっている。
私は今さっき、この人の腕に抱き寄せられていたのだ。
恥ずかしさや申し訳なさが私の中で渦巻いたものの、目の前で私以上に慌てた様子の相手に多少の余裕を取り戻すことができた。
『…あまりお気になさらないで下さい
それより…助けていただき、心より感謝申し上げます』
ドレスを摘んで深く頭を下げる。
「ぁ……いや…私がいきなり声をかけたのが原因なので…感謝とかはいりませんよ……
驚かせてしまって申し訳ない……」
同じく頭を下げる相手になんとなく妙な安心感を覚えて私は首を傾げた。
「…ところで…どうしてこんなところで女性が１人…？
夜会会場はあちらの方ですが…」
『…それは貴方様もではないでしょうか…？
私は、お恥ずかしい話……慣れない人の多さに酔ってしまいまして…
夜風にあたろうと思ったらこちらの庭園が見えたのでつい』
「そうだったんですね
こちらの方は会場には含まれていないので…」
『通りで誰もいないわけですね……
お知らせくださりありがとうございます』
会場の方を見つめる。
あそこに戻るのは少し億劫ではあるものの、あまりここに居座ることもできない。
「…あの……」
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ルティ(プロフ) - 1さん» 時間がある時に更新していくので、是非最後までお付き合いください♪(*´꒳`*) (9月1日 18時) (
レス) @page28 id: 2e4d945607 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 凄く面白いです。この後の展開がとても気になる。賢い女の子サイコー！ (8月28日 20時) (レス) @page28 id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
ルティ(プロフ) - 推しが尊い国民☆さん» そう言って頂けてとても嬉しいです♪ありがとうございます！！頑張って更新するので、是非続きもお楽しみに！d(^_^o) (2023年5月1日 12時) (レス) id: 2e4d945607 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊い国民☆(プロフ) - ひやぁぁぁぁ!!!!!めちゃくちゃ大好きです!!!!!なんとなく誰が誰が予想？がつくというか…表現がとても分かりやすくて、内容がスラスラと入ってきます!!!!!とても面白いです!!!!! (2023年4月20日 22時) (レス) @page15 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルティ | 作成日時：2023年2月18日 14時
