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犬が二十七匹 ページ38

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「はぁーい、そこまでー」



その場の雰囲気に似合わない明るい声が路地裏に響いた。

声の主が触れた白虎、羅生門がきれいに消えていく。



「ちょっと太宰!おいてかないで!バカ!」


「バ、バカ!?ご、ごめんね」



隠れていた曲がり角から、たろーを抱っこした夏希が怒りながら出てくる。

危ない目に遭わせたくなかったので何も言わずに出てきたのだが、逆に怒られてしまった。


芥川が二人に気付き、目を見張る。

異能が解けた敦は地面に伏して気絶していた。

二人に気付いた樋口が驚きながらも声をあげる。



「貴方方探偵社の___!何故ここに」



樋口の言葉に、太宰が胸元からヘッドフォンを取り出す。



「美人さんの行動が気になっちゃう質でね。こっそり聞かせて貰ってた。」


「な……真逆__盗聴器!?」



ポケットを探ると、黒くて四角い機会が出てきた。

樋口は探偵社での行動を思い出す。



「では最初から__私の計画を見抜いて……」


「そゆこと」


「ですが、居場所の特定は……」


「そこはなっちゃんだ。」



太宰はちらりと夏希を見た。

夏希は笑って答える。



「私の異能は異能生命体のわんことにゃんこを操るんだよ。今回はたろーにみんなを尾行してもらったの。」



ねー?、と同意を求める夏希に、たろーが口を開いた。



「ええ、我は主の命で貴方方の行動を見張り、報告しておりました!」


「えっ……い、犬が喋った……!?」


「うえ……」



樋口は驚き、太宰は心底嫌そうな目をした。



「そういえば君話せたんだっけ……」


「おお太宰殿、お久しぶりでございますなぁ!」


「あー、うん……ソウダネ」



樋口は悔しそうに口元を歪めた。

夏希は樋口をじっと見つめる。その横で、たろーを適当にあしらった太宰が気絶している敦に声をかけていた。



「ほらほら、敦君。三人も負ぶって帰るの厭だよ私」


「ま……待ちなさい!生きて帰す訳には」



樋口の持っている銃が二人に向いた。樋口を見つめている夏希は全くおびえる様子がない。

犬が二十八匹→←犬が二十六匹


今日のキャラクターは?

国木田独歩:夏希の教育を太宰に任せられなくて不安な22歳。代わりに色んなことを夏希に教えている。勉強面はすべて国木田先生が担当。太宰が「料理が出来る」と知って気絶寸前になった人。


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Noir(プロフ) - 竜騎士みぃさん» あああああ本当だ!!ありがとうございます!すぐ直してきます! (2019年8月17日 1時) (レス) id: 5fb58605be (このIDを非表示/違反報告)
竜騎士みぃ(プロフ) - 20頁、福沢さんの行動文の所の名前変換が括弧になっていない気がする。(がんばれ) (2019年8月16日 17時) (レス) id: e8f36b9305 (このIDを非表示/違反報告)
Noir(プロフ) - なっつぅぅ!!さん» 太宰「あーれー」夏希「敦、太宰が飛んで行っちゃったよ?」敦「なっちゃんはあんな大人にはならないようにね。」夏希「?わかったー!」 (2019年6月1日 7時) (レス) id: ccae734d37 (このIDを非表示/違反報告)
なっつぅぅ!! - 国木田「だぁざぁいいぃぃ!!!」 (2019年6月1日 6時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
Noir(プロフ) - なっつぅぅ!!さん» 夏希「にゃんだほー!」太宰「可愛いよなっちゃんんんん!!」← (2019年5月31日 23時) (レス) id: 5fb58605be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のあー | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年1月25日 10時

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