犬が十七匹 ページ26
「本当ですか!」
「伝手の心当たりがあるから、先ずは探偵社に行こう。
任せ給えよ。我が名は太宰。社の信頼と民草の崇敬を一身に浴す男」
「ここに居ったかァ!この包帯無駄遣い装置!」
太宰が話し終わるのと同時に、怒声が聞こえた。
胸を張って話していた太宰に怒声を飛ばしたのは、国木田だった。
「ほーたいむだづかいそーち?」
「……国木田君今の呼称はどうかと思う」
聞いたことのない言葉をオウム返ししながら不思議そうにしている夏希と、ちょっと傷ついている太宰を無視し、国木田はずかずかと三人に歩み寄る。
「この非常事態に何をとろとろ歩いているのだ!早く来い!」
「朝から元気だなぁ。
あんまり怒鳴ると悪い体内物質が分泌されて、そのうち痔に罹るよ。」
「何、本当か!?」
「メモしておくといい」
太宰の言葉を真に受けた国木田は、手帳を取り出して真面目にメモしている。
「ほんとー?」
「もちろん嘘」
夏希の疑問に、太宰は語尾にハートが付きそうなほどニッコリとしながら答えた。
この会話は、もちろん国木田に聞こえているわけで、太宰はきっちりと制裁を受けた。
国木田が太宰に制裁を下し、少し落ち着いたところで、敦がおずおずと声をかけた。
「あの……『非常事態』って?」
「そうだった!探偵社に来い!人手が要る!」
「なんで〜?」
夏希が緊張感の無い声で国木田に問う。
「爆弾魔が……人質連れて探偵社に立て篭もった!」
今日のキャラクターは?
国木田独歩:夏希の教育を太宰に任せられなくて不安な22歳。代わりに色んなことを夏希に教えている。勉強面はすべて国木田先生が担当。太宰が「料理が出来る」と知って気絶寸前になった人。
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Noir(プロフ) - 竜騎士みぃさん» あああああ本当だ!!ありがとうございます!すぐ直してきます! (2019年8月17日 1時) (レス) id: 5fb58605be (このIDを非表示/違反報告)
竜騎士みぃ(プロフ) - 20頁、福沢さんの行動文の所の名前変換が括弧になっていない気がする。(がんばれ) (2019年8月16日 17時) (レス) id: e8f36b9305 (このIDを非表示/違反報告)
Noir(プロフ) - なっつぅぅ!!さん» 太宰「あーれー」夏希「敦、太宰が飛んで行っちゃったよ?」敦「なっちゃんはあんな大人にはならないようにね。」夏希「?わかったー!」 (2019年6月1日 7時) (レス) id: ccae734d37 (このIDを非表示/違反報告)
なっつぅぅ!! - 国木田「だぁざぁいいぃぃ!!!」 (2019年6月1日 6時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
Noir(プロフ) - なっつぅぅ!!さん» 夏希「にゃんだほー!」太宰「可愛いよなっちゃんんんん!!」← (2019年5月31日 23時) (レス) id: 5fb58605be (このIDを非表示/違反報告)
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