犬が七匹 ページ13
「は、話を戻すが、探偵と云っても、猫探しや不貞調査ではない。斬った張ったの荒事が領分だ。異能力集団“武装探偵社”を知らんか?」
「!」
『武装探偵社』
曰く、軍や警察に頼れないような危険な依頼を専門にする探偵集団──
昼の世界と夜の世界、その間を取り仕切る薄暮の武装集団
「(武装探偵社の社員は多くが異能の力を持つ“能力者”と聞くけど──)」
「あの鴨居、頑丈そうだね……たとえるなら人間一人の体重に耐えられそうな位」
「立ち寄った茶屋で首吊りの算段をするな」
「違うよ、首吊り健康法だよ。知らない?」
「何、あれ健康にいいのか?」
「太宰!うそ教えちゃダメ!今度うそついたら……えっと………き、きらいになっちゃうから!」
「あああぁぁぁぁ!!!ごめんねなっちゃん!!嫌いにならないでぇぇぇ!!」
「喧しいぞ太宰!!」
敦はこの3人を見て思った。
『あぁ、関わっちゃいけない人なのかな』と。
「そ、それで…探偵の三人?の今日のお仕事は…」
「虎探しだ。」
「……虎探し?」
「近頃街を荒らしている“人食い虎”だよ。倉庫を荒らしたり畑の作物を食ったり好き放題さ。
最近この近くで目撃されたらしいのだけど──」
ガタッと大きな音を立てて敦は椅子から転げ落ちた。
落ちた敦の表情は、恐怖や吃驚で満ちていた。
「ぼ、ぼぼ僕はこれで失礼します」
「あつし?」
「待て」
敦は逃げようとするが、国木田に襟を掴まれたことによって阻止されてしまった。
「む、無理だ!奴──
奴に人が適うわけない!」
「貴様、“人食い虎”を知っているのか?」
「あいつは僕を狙ってる!殺されかけたんだ!この辺に出たんなら早く逃げないと──」
敦の襟を掴んでいた国木田は、ぱっと手を離し、足を払って地面に伏せさせた。
「……ッ」
「云っただろう。武装探偵社は荒事専門だと。茶漬け代は腕一本か、もしくは凡て話すかだな。」
国木田はそう言って、背中にまわした敦の腕を強く捻る。
今日のキャラクターは?
国木田独歩:夏希の教育を太宰に任せられなくて不安な22歳。代わりに色んなことを夏希に教えている。勉強面はすべて国木田先生が担当。太宰が「料理が出来る」と知って気絶寸前になった人。
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Noir(プロフ) - 竜騎士みぃさん» あああああ本当だ!!ありがとうございます!すぐ直してきます! (2019年8月17日 1時) (レス) id: 5fb58605be (このIDを非表示/違反報告)
竜騎士みぃ(プロフ) - 20頁、福沢さんの行動文の所の名前変換が括弧になっていない気がする。(がんばれ) (2019年8月16日 17時) (レス) id: e8f36b9305 (このIDを非表示/違反報告)
Noir(プロフ) - なっつぅぅ!!さん» 太宰「あーれー」夏希「敦、太宰が飛んで行っちゃったよ?」敦「なっちゃんはあんな大人にはならないようにね。」夏希「?わかったー!」 (2019年6月1日 7時) (レス) id: ccae734d37 (このIDを非表示/違反報告)
なっつぅぅ!! - 国木田「だぁざぁいいぃぃ!!!」 (2019年6月1日 6時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
Noir(プロフ) - なっつぅぅ!!さん» 夏希「にゃんだほー!」太宰「可愛いよなっちゃんんんん!!」← (2019年5月31日 23時) (レス) id: 5fb58605be (このIDを非表示/違反報告)
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