カレコレ屋の闘病日記 (ページ5)

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検査の結果　★ ページ5

ドキドキしながら検査室に入って、

看護師さんに言われた通り、丸い穴の開いた白い機械の中で横になっていた。

機械音もそこまで無く、不安だけが頭の中を巡っていた。

カレコレ屋から追い出されたらどうなるんだろう…

どこに行けばいいんだろう…

そんな事ばかり考えていた。

５～10分経っただろうか。

何かされるのかと思いきや、あっさりと検査が終わり、少し安心した。

また待合室で待ちながら考える。

がんだったらどうしよう…

そう思って震える…

「ヒサメさん、診察室へどうぞ～」

「は、はい…！」

さっきよりも早く呼ばれた気がする…

恐怖を感じながら診察室へと入る。

そこには先生がいて、難しい表情をしていた。

「ヒサメさん。落ち着いて聞いてくださいね？」

先生の表情と、その言葉で、私は悟った。

「ヒサメさんはガンなんです(私はガンなんだと)」

頭の中が真っ白になった。

私が…がん…？嘘…

覚悟はしていたつもりなのに…やっぱり不安と恐怖が…

「しかも、IIA期です。」

「IIA期…？」

「はい。胆のう、肝臓、膵臓、十二指腸、他の周辺臓器に浸潤してしまっています…」

「それって、がんがもう転移してしまってるっていう事ですか…？」

「そうですね…ここまで転移されていると、治療が難しいです」

「そう…ですか…」

「ですが我々も…できる限り最善を尽くします」

「お、お願いします…」

もう最後は反射のようなもので答えていた。

衝撃的すぎて脳が処理できていない。

先生は気を使ってくれたのか、気持ちの整理が付くまでしばらく待合室にいていいと言ってくれた。

私は待合室に戻ると、力が抜けたように椅子に座り込んだ。

倒れこんだ…の方が正しいかもしれない。

そして私はゆっくりと、状況を整理していった。

「私は…がんだった…しかも…色々な所に転移している…？」

口に出せば出すほど涙が溢れてくる…

「でも…結果が分かったんだから…シディーに連絡…しないと…」

私はシディーに電話をかけようとした。

が…

恐怖で指が振るえて上手く押せない。

それでもなんとか電話をかけた。

「もしもし…し、シディー…検査の結果が分かったの」

「本当か…！結果は…！」

緊張で息が詰まりそう…

「ガン…だった…」