第三話 3/5 ページ16
【降谷零 視点】
昨晩にかかってきた電話の内容は仕事のこと、ではなくつい最近俺が拾った自称JKについてだった。
風見は「学校に通わせる」という案を俺に持ちかけ、仕事よりも彼女のことを気にかけていた。
正直言おう、きもちがわるいただのへんたいだと思った。
そのJKと(保護という名の)同居をしている俺も未成年に手を出す犯罪者と思われるかもだが。
まあその話は置いておこう。
俺は警察官だ、問題ない。
風見の助言のとおりに俺は彼女が入学する高校への手続きを迅速に済ませる。
個人情報を入力していき、次は制服採寸の文字が画面に出てきた。
俺は真顔で数字をタイピングしていく。
「ふ、降谷さん……」
「どうした風見、俺は今忙しいんだが」
「いや……それって、サイズ、ですよね?」
「だからどうした」
画面を見ながら一言放つと風見は黙った。
それから少しあとに「いえ、仕事に戻ります」とだけ口にして背中を向けた。
「風見さんも大変だな」
「降谷さん、何徹目なんだ?」
黙々と入力していた俺は風見以外の部下からの視線にも気づくことは無い。
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届いたばかりの制服を手にとって不備がないかどうかを確認する。
真新しいそれに俺は桜が舞い散るなか笑顔を浮かべた昔を思い出した。
どこか懐かしさを感じるがすぐさま我にかえり、また手を動かす。
ああ、久しぶりに思い出したよ。
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榊 リョウ(プロフ) - akumaさん» ありがとうございます!精進してまいります! (2019年3月31日 20時) (レス) id: 6d0dbddaea (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 凄く面白いです!続きはやk((。頑張って下さい! (2019年3月21日 23時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:榊 リョウ | 作成日時:2019年3月16日 15時