キラキラダンサーズになっちゃいました！ (ページ22)

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No.21 ページ22

貴女side

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貴「話、聞いてくれる……？」

消え入りそうな声になってしまった。
けど、江口さんは

江『もちろん。』

そう答えてくれた。
江口さんの大切な時間を私のために割いてくれることが申し訳なく思っていた。
だけど、江口さんは嫌な顔一つせずにあんな返事をしてくれる。

あぁ、泣いているの見られたのが江口さんでよかった。

江『ゆっくりでいいよ。待つから。』

貴「私が泣いていた理由は、悔しくて。
キラフェスのダンスレッスンしてたんだけど、同じ曲の同じところで同じミスばっかり繰り返して
て。このままじゃダメだって思って自主練もしてるんだけど、なかなか上手くいかなくし…
せっかくオファー貰って、期待されてるのに今のままじゃ期待を裏切っちゃうって思って。」

江『Aはさ、ダンス、嫌い？』

貴「そんなわけない！」

江『じゃあキラキラダンサーズの仕事は？』

貴「キラキラダンサーズも嫌いじゃない。好きだよ」

江『本当に？今の気持ちを教えてほしい。』

その言葉で気がついた。今の私はダンスに少し嫌気がさしていたことに。

江『神谷さんさ、楽しんで踊ってるAに惹かれて、オファーしたって言ってたでしょ？
今のAはダンス楽しめてる？』

貴「ううん。少し、ダンス嫌いになっちゃってた。」

江『オファーされたからとか、期待されてるからとか、そんなの考えずに、Aのやりたいように
踊ればいい。まずはAがダンスを楽しもうよ！』

江口さんの言っていることは正しい。
江口さんのおかげで前に進むことができそうだ。

貴「なんでそんな簡単なこと、気づけなかったんだろうね！笑
ありがとう！元気でた！頑張るよ、私。」

江『そっか！なら良かった！』

貴「あ！レッスンの邪魔してごめんね！今日はありがとう！」

江『ん？あー、気にしないで！頑張れよ！』

貴「うん！レッスンがんばって！(ニコッ)」

そう言って私はスタジオをあとにした。
スキップしだしそうなほど上機嫌で＿＿＿

江『あの笑顔が見たかったんだよ＿＿＿』