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私は大学入学してから一人暮らししてて、
まあ一人暮らしって言っても家からすごく近いから途中まで帰り道は一緒なんだけど。
高校時代は私も元の家に住んでたから、
家も隣で楽だったんだけどなあ。
うーん…大丈夫かな、傘借りちゃった。
とりあえず帰るか…と思って足を進めたとき
�� ん … にゃあ ��
雨の中で、微かに猫の鳴き声が聞こえた。
ザーザーという音に掻き消されそうなほどに小さくて、か弱い。
公園の中を覗くと小さい雨に濡れたみかんのダンボールが置いてあった。
「 ん…ねえ、だいじょぶ？ 」
返事があるわけないのに、大丈夫？なんて意味がわからないけど声掛けてみる。
恐る恐るダンボールに近付くと弱々しくダンボールの中で震えてる猫の姿。
今にも倒れてしまいそうなその猫にそっと触れると、ビクッと反応した。
「 ん…うん、大丈夫、大丈夫だからね 」
自分の声まで弱くなってしまう。
元は綺麗な毛並みの黒猫なんだろうけど、泥をかぶったのか色が霞んでいる。
このまま置いておく訳にもいかないし、だけど私ペット禁止のアパート住みだし、どうしようかなあ…って悩むけど、
今はペット禁止どころじゃないよね？
それどころじゃない。よし。連れて帰ろう。
そう震えた猫を抱きかかえて家まで走る。
アパートの前まで行くと、大家さんに猫を抱きかかえていることがバレないように、素早く部屋まで行く。
今のところバレてないようだ。
とりあえずお風呂場まで直行。
冷たい体温を温めてあげて、綺麗にしてあげるとその猫はとても美しかった。
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作者名：ぴのきお。 | 作成日時：2019年1月18日 19時
