第二十七話 ページ29
谷崎「すンませんでしたッ！」
谷崎さんが机に手をついて勢いよく謝ったのは、敦君と僕の
「そういえば、敷布団一つしか買わなかったね……」『あー、確かに。どうする？』「僕は押し入れで寝るよ」『敦君、君はドラ○もんか？ 僕が押し入れ暮らしするよ』「いや、女の子を押し入れで寝させるなんて出来ないよ！」『僕だって譲るわけにはいかない！ 僕は身長無いし、きっと快適だよ』「そんな事云ったら僕だって小柄だよ！」『百七十もあるのに？』「ゔっ、それは……」
という会話が一段落した時だった。
先ほど買った携帯で写真を撮った。後でファイリングしよ。
敦「へ？」
谷崎「その、試験とは云え、随分と失礼な事を」
敦「ああ、いえ、良いんですよ(意外と良い人だこの人……)」
ああ、茶を啜る国木田さんが美しい！！
二人のやり取りの合間でカシャリと音を立てたシャッター音は気付かれなかったようだ。あ、太宰さんには気付かれたかも。ニコニコしてるし。
国木田「何を謝ることがある。あれも仕事だ、谷崎」
太宰「国木田君も気障に決まってたしねえ。『独歩吟客』！」
国木田「ばっ……違う！ あれば事前の手筈通りにやっただけで」
国木田さん、叫んでくれて有難う御座います！ お陰でシャッター音が掻き消されました！
怒鳴った国木田さんが席に着き、購って来た家財道具を気にする敦君に話し掛ける。
国木田「ともかくだ、小僧に土下座娘」
『昨日の話聞いてました？』
国木田「貴様らも今日から探偵社が一隅。ゆえに周りに迷惑を振りまき社の看板を汚す真似はするな。俺も他の皆もそのことを徹底している。なあ太宰」
太宰「あの美人の給仕さんに「死にたいから頸絞めて」って頼んだら答えてくれるかなあ」
国木田「黙れ、迷惑噴霧器」
くどくどとしたお説教が大音量で流れる中、谷崎さんがそれをBGMに口を開く。
谷崎「ええと。改めて自己紹介すると……ボクは谷崎。探偵社で手代みたいな事をやってます。そンでこっちが」
ナオミ「妹のナオミですわ」
谷崎さんの指が指し示す先のーー長い黒髪に泣きぼくろが印象的な制服美人ーー谷崎ナオミさんが、兄である谷崎さんの腕に抱きついた。そして、大きな瞳で谷崎さんを見つめる。
その眼は、妖しげな雰囲気を孕んでいた。
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三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» マジですか！！ありがとうございます！これからもどうか土下座女をよろしくお願いしますね！！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 三日月ピエロさん» はい！先ほど全部読みました！！ (2019年4月28日 20時) (レス) id: 192730a35f (このIDを非表示/違反報告)
三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» ちゃんと細かい所まで読んでくださってありがとうございます！続編も出来れば楽しんで下さいね^^ (2019年4月28日 20時) (レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 三日月ピエロさん» あそうなんですね。 (2019年4月28日 18時) (レス) id: 192730a35f (このIDを非表示/違反報告)
三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» 分かりずらくてすみません！！実はそういうネタがあってですね……その後に主が所望している「そうなりよ」と続けるまでがワンセットのようなネタがあるんです！ (2019年4月28日 8時) (レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三日月ピエロ | 作成日時：2018年5月13日 13時
