第十八話 ページ20
敦「ふぁ……」
お世辞にも綺麗とは云えない建物の中、少年が目を覚ました。上半身を起こし、朝日が差し込む窓を見る。
敦「ここ、どこだ……」
質素な室内で、敦はぼんやりといつもの日課を思い浮かべる。
敦(孤児院の起床喇叭は？ 早朝点呼は？)
その瞬間、けたたましい電子音が鳴り響いた。
敦(うわわ、鳴った！ ぼ、釦どれ！？)
敦は慌てて戸惑いながらも携帯を手に取る。カチカチと闇雲に釦を押すと、どうやら奇跡的に操作が成功したようだった。
ピッ、と携帯が短く受信を告げる。
敦「は、はい？」
太宰〈やあ、敦君。新しい下宿寮はどうだい？ 善く眠れた？〉
敦「(そうか……僕は)お蔭様で……。こんな大層な寮を紹介いただいて」
敦が指しているのは、ボロボロの寮である。
太宰「それは好かった。ところで頼みがあるのだが」
敦〈？〉
太宰〈助けて、死にそう〉
太宰の指示に従い玄関に向かった敦がまず見たのは、昨日知り合ったAだった。
『チャオ☆』
敦「あれ……？ 君もこの寮なの？」
人差し指と中指を合わせてパチーン、と星を飛ばすという独特の挨拶には敢えて触れず、敦は困惑した顔でそう聞いた。
Aは敦が何も突っ込まなかった事に心臓の辺りを抑えてよろめいたが、小芝居の後に彼女のスウィートハニー(仮)の疑問を解消するべく、丁寧に爆弾を落とした。
『僕、君の同居人だから』
敦「…………え？」
『今日中にはスマホ買おう、カメラも買おう』
お互いに別の世界線に飛びかけたが、二人とも生還した。
この説明は後でという事に落ち着き、太宰の指示に再度従い改めて寮のドアを開ける。
そこで二人が見たものとはーー！？
続く
作者が独り言を延々と垂れ流す危険があるので、コメント気軽に送って下さい！
作者の気力が燃え尽きるまでは出来る限りレス返しますので……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» マジですか！！ありがとうございます！これからもどうか土下座女をよろしくお願いしますね！！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 三日月ピエロさん» はい！先ほど全部読みました！！ (2019年4月28日 20時) (レス) id: 192730a35f (このIDを非表示/違反報告)
三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» ちゃんと細かい所まで読んでくださってありがとうございます！続編も出来れば楽しんで下さいね^^ (2019年4月28日 20時) (レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 三日月ピエロさん» あそうなんですね。 (2019年4月28日 18時) (レス) id: 192730a35f (このIDを非表示/違反報告)
三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» 分かりずらくてすみません！！実はそういうネタがあってですね……その後に主が所望している「そうなりよ」と続けるまでがワンセットのようなネタがあるんです！ (2019年4月28日 8時) (レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：三日月ピエロ | 作成日時：2018年5月13日 13時
