第十話 ページ12
敦(『武装探偵社』
聞き覚えがあった。
曰く、軍や警察に頼れないような危険な依頼を専門にする探偵集団ーー。
昼の世界と夜の世界、その間を取り仕切る薄暮の武装集団……。
なんでも『武装探偵社』の社員は、多くが異能の力を持つ『能力者』と聞くがーー)
敦君は語り始めると長いタイプかな？大丈夫、僕なら三日三晩くらいは余裕で耳を傾ける事が可能だよ^^
不意に上を見上げた太宰さんは、少し嬉しそうに口許を緩める。
太宰「あの鴨居、頑丈そうだね……たとえるなら、人間一人の体重に耐えられそうな位」
国木田「立ち寄った茶屋で首吊りの算段をするな」
太宰「違うよ、首吊り健康法だよ。知らない？」
国木田「何、あれ健康にいいのか？」
純粋かつ真面目な国木田さんは太宰さんの虚言を信じてしまった。「まず頑丈なネクタイを用意しましょう」と説明をする太宰さんの手には何時の間にか頑丈そうなネクタイが乗っている。
敦「そ……それで、探偵のお二人の今日のお仕事は」
敦君におずおずとそう聞かれ、国木田さんは律儀に返した。
国木田「虎探し、だ」
敦「……虎探し？」
心なしか敦君の顔が青くなる。それを興味深そうに太宰さんは見つめている。事件とメインストーリーの匂いがするよー。
太宰「近頃街を荒らしている『人食い虎』だよ。倉庫を荒らしたり畑の作物を食ったり、好き放題さ。最近この近くで目撃されたらしいのだけどーー」
敦君の椅子が音を立てて倒れた。先程とは違い、敦君の顔は誰が見ても判る位に青くなっている。
敦「ぼ、ぼぼ僕はこれで失礼します」
くるりと床を這って逃走を図るもーー
国木田「待て」
呆気なく国木田さんに捕らえられてしまった。
しゃかしゃかしゃかと手が虚しく空を掴む。
青ざめた顔のまま緊迫した様子で敦君は叫んだ。
敦「む、無理だ！ 奴ーー奴に人が敵うわけない！」
国木田「貴様、『人食い虎』を知っているのか？」
敦「あいつは僕を狙ってる！ 殺されかけたんだ！ この辺に出たんなら早く逃げないとーー」
何処までも冷静な国木田さんに対し、敦君は感情的な上、太宰さんのあの一言に過剰に反応し、大分混乱している。これでは「僕は虎について知っています」と云っているようなものだ。
ぱっと敦君が床に落下しかけ、手首を掴まれる。更に流れるように足を払われ、ビタンッ！と床に押し付けられた。
受動態多すぎ( ´ ▽ ` )
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三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» マジですか！！ありがとうございます！これからもどうか土下座女をよろしくお願いしますね！！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 三日月ピエロさん» はい！先ほど全部読みました！！ (2019年4月28日 20時) (レス) id: 192730a35f (このIDを非表示/違反報告)
三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» ちゃんと細かい所まで読んでくださってありがとうございます！続編も出来れば楽しんで下さいね^^ (2019年4月28日 20時) (レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 三日月ピエロさん» あそうなんですね。 (2019年4月28日 18時) (レス) id: 192730a35f (このIDを非表示/違反報告)
三日月ピエロ(プロフ) - (名前)さん» 分かりずらくてすみません！！実はそういうネタがあってですね……その後に主が所望している「そうなりよ」と続けるまでがワンセットのようなネタがあるんです！ (2019年4月28日 8時) (レス) id: 506de80960 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三日月ピエロ | 作成日時：2018年5月13日 13時
