私がサッカーを嫌いな理由

43話 ページ45

第5試合が終わった途端、最悪の展開が…


蜂｢ありゃー、嫌な予感｣


蜂楽くんのその発言は早速フラグ回収され…

士道と凛くんがとうとう、取っ組み合いを始めた。



｢…これをとめろと？｣



無理だろ…もはや、周りの選手の制止の声さえ、2人には届いてないというのに…

監視カメラに向かって、遠い目を向けた…



｢ちょっと!!いい加減に…｣



止めようと思い、立ち上がった瞬間……

士道が近くにあったボールを凛くんに向かって勢いよく蹴った…


流石に凛くんは反射で頭を下げ、避ける事が出来たが…


…今度は私の方に向かってボールが飛んできた…

運悪く、凛くんの避けた先に私がいたらしい……



｢うっ!!｣


顔面直撃までいかなかったが、おでこを掠め…その衝撃で倒れ込んでしまった。



蜂｢夢主!!!!…大丈夫!!!?｣


凪｢…夢主!!｣


雪｢夢主ちゃん!!｣


凛｢っ!?｣



近くにいた選手数名、こちらに駆け寄って心配してくれた。

蜂楽くんから支えてもらい、起き上がった…



凛｢…てめぇ!!｣



士｢あはっごめーん!!｣



それでも尚、喧嘩は続いてる模様…

凛くんがこちらに気を取られてる…その隙に、士道が膝蹴りをしているのが目に止まった…



｢…このぉ…｣


凛｢くっ!?｣


士｢頭かち割リンリン!!｣



膝蹴りをしようとした…その時に、私はスイッチを押した。


雷に撃たれたかのような音と光に士道は包まれ、そのまま気絶した…。




｢お前ら、いい加減にしろ!!!


士道龍星!!おまえは仕置部屋だ!!｣



余程強くけったのか、おでこがズキズキ痛むし……フラフラする。

そんな状態で、士道と凛くんの方へ歩き出す…


蜂｢夢主、フラフラじゃん!!｣


雪｢…まだ動かない方が…!!｣



士道の顔を覗き込むと、完全に意識を失っていた…

近くにいた時光くんに仕置部屋へ連れてってもらい…私は凛くんの手を引いた…



凛｢お、おい…!?｣


｢あんたはこっち…鼻血止めないと…｣


ベンチに座らせて、ちり紙を鼻に詰めるよう促した…


｢待ってて、絆創膏貼るから…｣



たまたま持ってきてた応急箱から、絆創膏を取り出し…凛くんの鼻に張って…処置は終了



｢…止血は済んだけど、あんまし上向かないで……血が逆流する恐れがある……うっ｣




頭が急に痛み、頭を押さえると指先何か付いた…


凛｢お前っ血がっ!!｣




指先には、血が付いていた……その瞬間、急に意識が遠くなった…



凛｢おい!!夢主!!｣

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