34話 ページ36
お風呂に入った後に、私が向かったのは自室ではなくモニタールーム…
ここでは、2次選考のこれまでの試合を振り返られる。
「…やっぱり、皆成長してるな」
数々の試合をこなし、確実に選手達の成長を感じた…
玲「…夢主?」
「…あ、玲王くん…」
眠たそうに目を擦りながら、モニタールームを覗いたのは玲王くんだった…
とっくに選手達は寝てる時間だ…。
「どうしたの?」
玲「…トイレに起きて、ここ通ったらお前がいた…
…何してんの?」
「うーん、ちょっとね…分析する為に君らの試合見てた…」
「へぇ」と言いながら、こちらに近づいてモニターを見た…
凪くんとはどうなったのか…少し気になったけど、聞けない。
玲「こんな時間まで、大変だな…」
「別に……自主的にしてるだけ…」
玲「…フーン」
すると、玲王くんは私の隣に座布団にを持ってきて座り出した…
そんな玲王くんを不思議に思いながらも、バインダーの資料に目を落とした…
玲「…俺さ……凪に会う前は退屈な人生送ってたんだよ…
御影コンポレーションって言う、御曹司の元に生まれ育った俺は欲しい物はなんでも与えられてきた…」
「……え?」
玲王くんを見てみると、モニターを向いてはいるものの…
その横顔は哀しそうに見えた…
玲「…そこで俺は、凪という天才に出会って…宝物が出来た…
けど今じゃ、凪は俺無しでどこまでも強くなれるようになった……そんな凪に追いつきたくて…同じチームを選んだけど…
俺、追い付けるかな…?」
「……そんな事、私に聞かれても…
てか、凪くんに追い付けるかは…玲王くん自身なんじゃないの?」
その言葉に、玲王くんは私に目を向けた…
「…他人は変えられないけど、自分の事は自分で変えられるでしょ?
結局、そういう風に出来てんだよ…人って…」
玲「……そうだよな…」
「…うん………だから、凪くんに追い付ける…
…自分だけの武器を見つけるといいと思う…」
なんだか、アドバイスみたいになったな…と自分の発言を振り返った…
玲「……まさか、夢主に慰めて貰うとはなぁ」
「…何よ…」
玲「……いーや……ありがとな」
「…いいえ…」
初めて、玲王くんとはこうしてちゃんと話した…
そこで私は初めて知った事…それは…
「てか……玲王くんって、お金持ちだったの?」
玲「……いや、今更!!」
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乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!私、逆ハー&大好きで…めっちゃ嬉しいです!ブルロのキャラたち全員かっこいいしかわいいですよね!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年3月16日 15時) (レス) @page17 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
ユミカン(プロフ) - kaedeさん» コメントありがとうございます!!ですよね!!潔くんかっこよくもあり可愛いんですよ!! (2022年12月19日 22時) (レス) id: d937bb32a6 (このIDを非表示/違反報告)
kaede(プロフ) - 潔くん可愛い。めちゃわかる() (2022年12月19日 19時) (レス) @page50 id: 92efcba7a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユミカン(プロフ) - noche/ノーチェさん» コメントありがとうございます!読んでいて、とても嬉しく感じました!!今後ともこの作品共々よろしくお願いいたします! (2022年12月8日 21時) (レス) id: d937bb32a6 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - コメント失礼します!主様の小説の書き方がとても好みで、お話の内容も筋が通っていてとても素敵です!!夢主ちゃんの過去とキャラの展開がとても楽しみですね。無理をなさらない程度に頑張ってください!応援してます!!失礼しました。 (2022年12月8日 21時) (レス) id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユミカン | 作成日時:2022年12月6日 13時