私がサッカーを嫌いな理由

11話 ページ13

もうすぐ、1次選考が終わりを向かえようとしていた……

他の棟のマネージャーの仕事を任せられるようにもなったが…

体が慣れてきたのか、疲れを感じなくなった。



凪｢ねぇ、夢主……タオル取って｣



｢…はい｣


あれから、凪くんは私を見ればこうして話し掛けてくれるようになった…


斬｢おい、凪……あんまし、夢主さんをこき使うな……


仕事の効率が落ちて、俺たちにもリターンしてだな｣



後1人、チームVの得点の要となっている…

剣城斬鉄くんもこうして気を使ってくれるようになった…

けど…


斬｢どお？リターンって使い方合ってる?｣



｢……多分、違うと思う｣


凪｢バカ斬鉄｣



……ちょっと頭が……うん……


御影玲王の方は私と凪くんが話していると…後ろで睨んでくる…




そして、潔くんのいるチームZのメンバーとも話すようにもなった…


特に、最近の千切くんは…右足の覚醒以降、明るくなったイメージ…



千｢…夢主、湿布ある?｣


｢うん……はい｣


千｢…ありがと…｣


｢……右足、大丈夫?｣


千｢あぁ…壊れるならその時だ…

もう、覚悟は決めてる｣



｢…そっか…｣



フィールドの壁に腰かけ、湿布を貼りながら千切くんはそう言った…

なんだか、吹っ切れたような清々しい顔だ。



｢…無理しないでね｣


千｢…!｣


｢…？…千切くん?｣


千切くんは何故か、驚いたように私を見上げていた…


千｢あ、いや……夢主って以外に優しいよな｣



｢……褒めてる?バカにしてる?｣



千｢褒めてるつもりなんだけど…

だって、あんまし表には出さないけど心配してくれてるだろ？｣



｢…何言ってるの……マネージャーなんだから当然でしょ?｣


千｢…そっか……なぁ夢主…｣


蜂｢あっ夢主ー!!｣


蜂楽くんは私を見つけて、急に駆け寄ってきた…練習中だと言うのに…


潔｢おい、蜂楽…練習中だって!｣


國｢そうだぞ、それにあんまし夢主の邪魔すんなよ…｣


蜂｢いいじゃん!!2人だって、夢主の事見てた癖に!!｣



潔｢なっ!?それは…｣

國｢…別に俺は…その｣


蜂楽くんからの指摘に、2人とも図星をつかれたような反応…


千｢…なんだよ、俺とコイツが話してるの見て嫉妬してたのかよ?｣


悪戯っぽくそう言った千切くんに潔くんと國神くんは、顔を赤くしながら否定して…

それをバカにするかのように、蜂楽くんは大笑いしていた…




出来れば、この人達は脱落しないで欲しいな。

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