ヒプノシスマイク Anotherstory

15話 ページ18

独歩さんと近くの公園で待っていると1台の車が目の前に止まった。窓から顔をのぞかせたのは勿論、寂雷先生だった。

寂「やぁ、待たせたね…とりあえず車に乗ってくれるかい?」

私は助っ席に、独歩さんは後ろの席に乗った。
後ろの席にはもう1人金髪の人が乗っていて、確かその人も麻天狼の1人だった。

寂「久しいね…元気にしてたかい?」

見「はい!…先生も相変わらずお元気そうで良かった……独歩さんとはたまたま会ったんですよ、私がぶつかっちゃって」

寂「そうだったのかい?」

独「えっええ…俺も前をしっかり見てなくて、はぁ」

伊「まぁ、元気を出したまえよ独歩くん…
挨拶が遅れてしまってごめんね…僕はホストの伊弉冉一二三…麻天狼の1人さ」

見「はい…私は繪痲偽見做と言います…よろしくお願いします」

確か、友達が言うには新宿Ｎｏ．1らしい。
Ｎｏ．1の意味がよく分かる。そうこうしている内に居酒屋に着いた。

寂「すまないね、もう少し雰囲気のあるお店にすれば良かったね」

見「いえ!!私こういう居酒屋の食べ物好きなんですよ」

寂「そういえば、そうだったね…飲み物は?」

見「コーラで…」

寂「2人はまずは生ビールかな?」

独「はい…」

伊「はい…ありがとうございます」

寂雷先生は烏龍茶、私はコーラ、観音坂さんと伊弉冉さんは生ビールを注文した。

見「へぇ…伊弉冉さんってそのスーツを着ないと女性と話せないんですね?」

話の最中に伊弉冉さんの話になった。
独歩さんが言うには伊弉冉さんは女性恐怖症らしい。

伊「話せないどころか触れる事すらままならないよ…ホストに働けば少しは克服できると思っていたんだけど…何故かこうなってしまったよ、おかしな話だよね」

見「けど…凄いですよ!自分から克服しようとする姿勢、とてもかっこいいですよ?」

伊「えっ…あっそうかい?ありがとう…君みたいな子猫ちゃんに褒められると照れてしまうね」

子猫ちゃんなんて言われる方が照れるけどねと思ってしまった。料理もある程度食べてお店を出て、寂雷先生が家まで送ってくれた。

寂「じゃあ、今日はありがとう…また出掛けようじゃないか」

見「はい!あっ独歩さん!」

独「はい…どうしました?」

見「ハンカチ…洗濯して返したいので後日連絡してもいいですか?」

独「あっ、大丈夫ですよ!!いっいつでも…大丈夫です」

見「良かった…伊弉冉さんもありがとうございました…ではさよなら!」

車が見えなくなるまで見送って家に入った。

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