エゴトレ！！５【ブルーロック】

171 : クソピヨてジワる ページ8

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(……おっと、CK)



イングランドのキッカーは千切くん。
ゴール前には、両チームの選手が密集している。


王道の攻撃なら、ターゲットはアギ選手だろう。あの長身とジャンプ力、ヘディングでドイツDFに競り勝つのは間違いない。


だがしかし＿＿＿＿＿＿＿



(低い……！)



千切くんの右足から放たれたボールは、アギ選手の頭ではなく、足元へ向かって低い弾道を描いた。

そのボールをもらいに行くかのように、アギ選手がニアサイドへと走り込む。



(お。潔くん付いてってるな)



手足のリーチに差がある分、潔くんがアギ選手を抑えるのは厳しい。せめてシュートコースを限定するつもりか、潔くんは必死で脚を伸ばした。


すると。



「セイシローの案、採用」



シュートを放つと思われたアギ選手の足は、本当にごく軽く、ボールに触れるのみで＿＿＿＿＿＿



(フリック)



特にゴール前でよく使われる、その手法。


自分へのパスをトラップやシュートはせず、ほんの僅かボールに触れるだけで、そのパスの軌道を変える。

相手の意表をつくプレーのひとつである。


ボールはやや高めに軌道を変え、勢いはそのままにファーサイドへと流された。そこで待ち構えていたのは。



「……うん、バッチシ。練習通りじゃんね」


(凪くん、どフリーだ………うわ、もしかして)



凪くんは半身をひねり、ゴールに背を向ける。そしてピッチを強く蹴ってジャンプ＿＿＿＿＿いわゆる、オーバーヘッドキックの体勢となった。


そこに。



「クソ早計」


【……おっと、相変わらず上から。もっと言えばナナメ上な語彙です。カイザー選手】


「それくらいの字なら読めるわ、Aさん」


【認定ありがとうひおりん】



何？「クソ」って、ドイツ語では枕詞(まくらことば)だったりする？？



「うっぜー青薔薇」


「保護者同伴フットボールか？ ヨチヨチ歩きのクソピヨが」



恐らく、唯一。

今の凪くんの狙いを完璧に読んでいたカイザー選手が、そのボールをクリアした。



シュートを阻止され、凪くんはお口がミッ○ィーだ。←



『……んっっふ、』


《声出し禁止って言ったよなAちゃん》


【スミマセン絵心さん。" クソピヨ " が、微妙に私のツボを突いてきました】



あの190cmのくそデカ凪くんがピヨ。
クソピヨ……



『ん"ン、』


《氷織羊、Aちゃんの口塞いどいて》


「絵心さんそれって、手段は選ばんでもえぇですかね？」


【ひおりんが不穏】


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