Interlude : ノアからの＿＿＿＿ ページ49
・
『起きたら驚くでしょうね、潔くん』
ヴン、という機械音と共にドアは開いた。
青い監獄、この特殊な空間で己に与えられた部屋へ、ドイツチームの指導者であるノエル・ノアは彼女を促す。
「ただの
同じ音を立てて、ドアが閉まった。部屋にはこれでノアの他、気を失ったように眠る潔と＿＿＿＿＿＿＿
『興味出ました？』
ノアに意味ありげな視線を向ける彼女＿＿＿＿青い監獄の専属トレーナー、のみ。
「潔はまだ起きん。敬語はナシだ、A」
『Jawohl』
おふざけ混じりで応じた彼女に肩を竦めてから、ノアは横抱きにした教え子＿＿＿＿＿潔世一をベッドへ下ろす。
「本当にブラックで良いのか？」
『何、その毎度の念押し』
「お前のアプデだけは中々出来んらしい、この俺でも」
ノアがまだ、「超新星」と呼ばれていた時代。凄腕の日本人トレーナーにちょこちょことくっついていた彼女の、幼い顔。
それを思い出したノアの口角が、僅かに上がる。
『ドイツでならもう、お酒も飲める歳なんだよなあ……』
「じーさんは、いけるクチだったか。お前も案外強いかもな」
『かもねー』と頷く彼女＿＿＿＿＿天手Aはもう、18になったらしい。ドイツでも日本でも、成人の歳だ。
湯気を立てるブラックコーヒー入りのマグを彼女に手渡し、ノアは自分用のチェアへ腰を掛ける。二人共に数口、それを
「お前が言った意味がわかってきた」
ピクリともせずベッドで眠り続ける潔を眺めながら、ノアは感想を述べた。以前やはりこうして、彼女と向かい合った時の。
『私は個人的に、ココに来て一番化けた選手だと思ってる』
この専属トレーナーが述べた私見。
当初は正直、半信半疑だったノアだが。
「昔の
『あー。わかる気がする』
「世界一」に取り憑かれ、この
その顔でも浮かんだのか苦笑した彼女に、ノアは話題を変えるべく＿＿＿＿＿＿＿
「……ところで、だ。
そうして切り出された内容に。
天手Aの大きな瞳はゆっくりと＿＿＿＿＿＿驚きと共に、見開かれた。
→→続編へ
☆ 1/26 続編６のお知らせ→←192 : 未だ折れぬ、剣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 461人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひよ(プロフ) - とんこつラーメンさん» とんこつラーメン様、はじめまして！コメありがとうございますめっちゃ嬉しいです♥ 受験生ですか…！お勉強は大事ですが、たまの(？)息抜きも必要と思いますので、、勉強に疲れた時にはまた覗きにいらして下さい😊 サクラサク、お祈りしてます！ (1月21日 9時) (
レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ユキネコさん» ユキネコさん！！またコメント下さって嬉しいィィィ！！ ほんと私の主食です♥ いえとんでもねーです、、ユキネコさんをブルロ沼に道連れに出来て光栄…！またお暇な時にでも、お付き合い頂ければ嬉しくて泣きます！ (1月21日 9時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - あさひゆうひさん» ほんとびっくりした、笑 何よ忙しいのに！丁寧なコメント！愛！！ そーなんす、あのInter〜の所だけはちょっとカッコつけて書いてるんですww 初めから、かぁ……今の時点で私でも読めてないので、無理はなさらず…っ！いつもありがとう♥ (1月21日 9時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 京華さん» 毎度毎度お付き合い頂き、コメも沢山ありがとうございます😭 愛しかねーです…！状況…どうなるかなぁ…ペース落ちても定期更新は続けたいし完結もさせたいと思ってますので、またおケツ叩いてやって下さい♥ アンケート今日までなのでお願いします！笑 (1月21日 9時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
とんこつラーメン(プロフ) - シリーズ完結おめでとうございます！もうすぐ高校受験なんですけどそんなの忘れて観ちゃいます()続編もひよさんのペースで無理せず更新してください！楽しみにしてます (1月20日 14時) (レス) @page50 id: 4c6eac6898 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
