エゴトレ！！５【ブルーロック】

☆ 2023 X'mas 企画 ☆ ページ30

・




☆ ちょっと時間軸ナゾですみません……
新・英雄大戦始まってすぐくらいの脳内イメージにして頂けると助かります……！(土下座)





食堂に足を踏み入れようとすれば、タタタタ、と後ろから軽やかな足音。誰だろう、なんてぼんやり考えた瞬間だった。



『！………うわ、』


「Aちゃんみーっけ♪」



結構な勢いで後ろから抱きつかれ、何の心構えもしていなかった私の身体は前につんのめる。



「あぶな」


『………いつの間にか静かに目の前にいた上に私をトラップまでしてくれてありがとう、凪くん』


「重いから早く立って、A」


『何か不名誉だけどスミマセンデシタァ』



重かったのはアレだよ、蜂楽くんが背中に乗っかってるからだよ。私の。



『あのさ蜂楽くん、普通は「みーっけ！」って言ってから飛びついてくるものじゃない？』



何の声掛けもナシにいきなり後ろから飛びつかれるとか。そりゃつんのめりますよ誰でも。



「だって声掛けたら避けられちゃうっしょ？」


『なるほど』


「納得しちゃダメっしょ」



やれやれ、という感じで肩を竦めた凪くんの後ろからは、烏くんや玲王くん達が。

「こら蜂楽！」と慌てたように別方向から走ってくる潔くんに、千切くん達まで。



『あれ。どした？ 皆おそろいで』



確かにココは大食堂。訪れる時間帯によっては、顔を合わせることもあるけれど。

ここまでメンツが揃うことは珍しいと思いながら、そんな質問を投げかけた。



「へっへー♪ Aちゃん探してたんだよね〜、俺ら」


『ほう。各棟のトレーニングの成果でも、見せにきてくれたとか？』


「食堂でどないしてソレ見せんねんボケ」



じゃあ何だ、と疑問符を浮かべた私に、蜂楽くんは悪戯っぽい顔で笑ってから＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



「今日は12月24日だよ！皆でクリパしよ、クリパ！！」


「ま、たまには息抜きも必要だよな」


「ウェーイ」


『テンション高いのか低いのか、ビミョーにわかりづらいんよな乙夜くん』



いやそれより。
クリパ。うん。クリパね。



「お前、絶対わかっとらんやろ。クリパ」


『「日本の若者はすぐ言葉を略す」って、亡くなったおじいちゃんがよく嘆いてた』


「言うてみ」


『…………ク、リスマス……パーティー……？』


「めちゃくちゃ疑問形だったけど合ってるな」


「クリスのパンツ、とか言い出すと思ってたのに」


『凪くんは思い出したように痴女扱いするのヤメテ』


・

番外編 : クリパとエゴトレ。→←184 : 狂弾

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す