15 : 作戦 ページ19
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『っ、………大変申し訳ありませんでした、ロマンスの神○ァ!』
「や、んな謝んなくていーから。俺もちゃんと、Aちゃんに説明してなかったし」
「せやで、凡。恋愛経験ゼロのお前に何も言わんと、いきなりおっ
「まじで烏うるへんだけど。あと言い方えっっろ」
潔さんが立ち去った後の控え室。
仕事中にも関わらず、泣きそうになったのを必死に堪えていた私に、慌てた様子の乙夜さんが説明してくれたのは。
『まさかアレが、「他のオトコと絡んで、潔世一に意識させちゃお☆大作戦!」だったとは……』
「あーごめんだけど俺、んなダッセ作戦名は付けねーし」
「センス無、やな」
要するに、乙夜さんが私に気がある(?)風な言動をしたのは、私の初恋を応援してやろうという、ありがたいお気持ちからだったらしく。
『いや、一瞬本気に取っちゃって……私ったら罪なオンナ、とか思ってました』
「Aちゃんポジティブ過ぎん? つか潔の写真にチューしてたとか聞いた後で、俺がAちゃんに惚れる要素ある?」
『無いですよねミリも』
「おい何や写真て。怖」
烏さんから氷点下ほど冷たい視線を向けられながら、『へへ』と頭など掻いていれば。
「ま、今のでほんのちょっとでも、潔がモヤッとしてたら大成功」
『はー………なるほど』
「あんまやり過ぎもあかんで。ただの尻軽やと思われる」
『深いですね……!』
「……Aちゃん本気で今まで、恋愛してこなかったんだ」
ありがたき教え、とボイレコを握りしめた私に向けられる、憐れみ混じりの視線。
「最早かわいそう」だの「残念なヤツやな」だの、お二人小声でおっしゃってますけど、聞こえてますからね全部!
__________事実だけども!!(自己分析は出来るタイプだと思ってます)
でもなあ。
せっかくの作戦といっても、あの感じじゃ正直。
『……潔さん、めちゃくちゃ普通に見えたし………この後、意識してもらえる確率は低そうですけどね』
『へへ』ともう一度笑ってみせた私に、お二人が顔を見合わせた気配。
そうして、ほぼ同時に発せられたのは溜息で。
「ほんまアホやな、お前は」
『………自覚あります』
またつい落ち込みかけた私の頭にポン、と。
乗せられたのはどうやら、烏さんの大きな手__________らしかった。
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ひよ(プロフ) - 魔孤蠧マコトさん» 魔孤蠧マコト様、はじめまして!勢いのあるコメントありがとうございます♥ 大人になった潔のエゴみとか格好良さが、少しでも感じて頂けていたら嬉しいです! (4月14日 13時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
魔孤蠧マコト(プロフ) - ヴワ゛ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!潔のくせに!!潔くせにィィィィィ!!!!!可愛いくせにィィィィィ!!かっこよくなってんじゃねぇヨォォォォ!!ヴワ゛ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!最後で尊†┏┛ʚ♡ɞ┗┓†死したわ!!何だこの神作品は!!コロす気か!? (4月13日 18時) (レス) @page50 id: 96bbb29a63 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ちゃむさん» ちゃむ様、はじめまして! 完結済の話にコメント頂けて喜び舞ってます♥ 色々ストレートな夢主ですが、気に入って頂けたみたいで良かった…!ちゃむ様最推しを変更できて光栄です!(ニヤ )(悪いお顔) (3月21日 8時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - あ”あ”あ”あ”ぁ!!!お、終わってしまった…この作品の夢主好きだったのになぁ…てかひよさん!!どうしてくれるんですか!!?私の最推しがよっちゃんになっちゃったじゃないですか!(すんません) (3月20日 20時) (レス) @page47 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - しおさん» しお様、はじめまして!コメントありがとうございますめちゃくちゃ嬉しいです♥ ご指摘の通りスラ/ダンの曲でした!笑 気づいて頂けた! 夢主も気に入って頂けたようで良かったです(泣) (3月11日 12時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
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