二人の特級術師に何故か狙われています。【呪術廻戦】

12 : いっそ笑って？ ページ13

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『……っ、ナナミン8時の方向！』



今日は午前中から、我ら1年3人組で任務中。


呪霊としてはあくまで低級らしいが、そこそこの数が居た。

戦力としては正直、あまり役立たない私だけども。



「ドンピシャですね。素晴らしい」



そのビジュにはあまり似合わない、やたらとゴツい刀の一振りでそれを祓ってから、ナナミンは隣に着地する。

これにて任務完了。呪霊の気配は全て消えた。



『ま、呪霊レーダーとしてはね。わりと性能いいと思うんだよね、自分でも』


「……先日、寮で夏油さんの呪力を感知出来なかったと落ち込んでいたのも、貴女だったような」


『もしかしてナナミンて人の傷口に、塩とか辛子とか擦り込んでくるタイプかな？』



どちらかといえば、って真顔で肯定しないでお願いだから。


(聞こえないように)舌打ちしていれば、向こうからもう1人の同級生、灰原雄がぶんぶんと手を振ってくる。

ケガもなさそうで何よりだ。



帳が上がり、補助監督に簡単に報告してから、揃って車へと乗り込む。


うーん、まだ昼前だよな……高専に帰ったら普通に、授業始まりそうだなこれ。(面倒くさい)



「Aの言った通りの場所に居たよ！」



数も合ってた！と尊敬の眼差しで見てきた雄に、ふふんと腕を組んでみせた。

褒めよ讃えよ、せめて今だけは。



「なのに何でこの前、夏油さんの呪力は感知出来なかったんだろうね！」


『雄さんや、お前もか』



ジーザス、と天を仰げば(車内)、反対側でナナミンが笑いを堪える気配。

いやいっそ笑って？ 何なら声高らかに。



貴重な同級生のお二人とはさ、末永く仲良くさせてもらいたいわけ。

でも揃って、他人の心の傷のカサブタは積極的に剥(は)がしていくタイプだってんなら＿＿＿＿



私も考えるからね色々！！


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