8 : 七海建人 →→→ ページ32
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【七海 X 先輩術師(高専教師) = 子供相手でも嫉妬してたらよき】
「センセー! A先生ー!!」
日下部先生から押しつけられた、2年生の任務の引率を終え、母校であり職場でもある高専へと戻れば。
元気いっぱいの1年生が、私を呼びながらこちらへと走ってくる。
ちなみにこの子はつい最近まで、「任務中に殉死」したことにされていた。物騒な話だが。
『どうしたの悠仁』
「あのね俺、先生に聞きたかったんだけど」
そこそこの距離をダッシュしてきたというのに、いわく付きの1年生____虎杖悠仁は、さして息も上げずにそんなことを言った。
瞳はいつもより真剣な色で、何事かと一瞬身構える。
悠仁は辺りを見回してから、私の左耳へと唇を寄せてきた。口元を手で覆っているのは、内緒話のつもりだろう。
言いにくい相談でもあるのかと、高専の教師の1人として、それに耳を傾けてみれば。
「……A先生とナナミンが付き合ってる、ってほんと?」
『ン"ッ…』
まさか生徒の、悠仁の口からその名が出るとは思っていなかったから。
心の準備など出来るはずもなく、変な声を上げてしまった。反省。
「ナナミン」とは間違いなく、七海建人のことだろう。
高専卒業後、一度はエリート金融マンの道へ進みながらも、1級呪術師として復帰してきた少々異色の人物である。
ただ彼は、私や五条のように「教師」という立場ではない。高専所属の術師だから高専生との接点も無いわけではないけれど、多くはない。はず。
『悠仁、け………七海くんのこと知ってたっけ?』
つい出かけたいつもの呼び方をごまかしつつ逆に問い返せば、悠仁はへへ、と少しだけしんどそうに笑う。
「ほら俺さ、この前ちょっと死んでたじゃん?」
『言い方ね。" 死んだことになってた " にしようよ、せめて』
あーそっか、と頭を掻いた悠仁は、良い意味で無邪気だ。その身に余るほどの強大な力を____呪いを、宿しているようにはとても。
とても、見えない程には。
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ひよ(プロフ) - まる麺さん» まる麺さま、はじめまして!コメントありがとうございますめちゃくちゃ嬉しかったです♥ ぶっ通し…!眼精疲労は大丈夫でしょうか、、でも胸焼けして頂けたようで良かったです😭 (10月29日 11時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - 最初から最後までぶっ通しで見ましたが甘々で胸焼けしますね!とっても良いです!素晴らしい作品をありがとうございます! (10月29日 3時) (レス) @page38 id: 1349e0699e (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ナミさん» つまり、メアド要の「ログイン」をしなければのりません。ナミ様の下記の端末ですと非ログとお見受けしますので、、そちらからでは閲覧できないかと思います。大変申し訳ありませんが、可能ならログインしてプロフィールを取り、設定をお試し下さいませ! (2023年4月8日 14時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ナミさん» ナミ様、はじめまして!コメありがとうございます♥️ 嬉しかったです!こちらの続編ですが、アール18フラグを立てているため、アール18作品を閲覧できるように、マイページ→設定→コンテンツの設定にて「18歳以上ですか?」に「はい」のチェックが必要です。 (2023年4月8日 14時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 初コメ失礼します!すごく面白かったです!質問なのですが,続編ってどうすれば見れますか?分からなくて…,もしよろしければ教えてください!! (2023年4月8日 11時) (レス) id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
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