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一人でうっかり感動などしていれば、彼はお財布から諭吉さんを取り出し、虎杖くんにさらりと渡した。
「コイツ送ってくる。お前らは食ったら、先帰っててくれ」
「あっれー？ 何何、もしかしてAちゃんと、早く二人きりになりたいとかー？」
「やーね、これだからムッツリは」
「後で覚えとけよお前ら」
軽く凄んだ彼を無視した釘崎さんに「AID交換しよ」と言われ、慌ててスマホを手にする。
「野薔薇でいいわよ。もし伏黒が浮気なんかしたら、ちゃんと教えてあげる」
「釘崎……」
『っ、よろしくね野薔薇！！』
若干前のめりにお願いした私に、虎杖くんはまた、大きな声で笑った。
彼の眉間のシワは、ますます深くなったけれど。
「行くぞ」
そう短く告げた彼が、私の左手を掴む。
キャー！とわざとらしい歓声を上げた二人に、彼はまた顔を顰めてみせ、そのままスタスタと出口へ向かい。
引っ張られるような形で歩き出した私が、慌てて席を振り返れば。
野薔薇と虎杖くんが、何だか同じような顔で笑い、親指なんかを立てていて。
私も二人に最大級の感謝を込めて、グッと。
親指を立ててみせたのだった。
・
『………いや、ほんとごめんね』
再び雑踏に紛れ、渋谷駅へと向かう途中。
二人になれたところでもう一度、彼に謝った。
ん、と小さく頷いた彼は歩くスピードを緩め、私のすぐ隣へ並ぶ。
「確かに驚いたけどな」
『だよねえ……』
でもまあ、と続けかけ、彼は一度口をつぐんだ。
「オレも、悪かったから」
『え……？』
逆に謝られる形になって驚いた私は、その顔を反射的に見上げる。
気のせい、だろうか。
いつもは真っ白い彼の頬が、何だか少し。
ほんの少しだけ。
『……もしかして顔………ちょっと、赤い？』
半信半疑で投げた、その問いかけに。
「るせェよ」と嫌そうにしながらも、彼は意外にあっさり、肯定したのだった。
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ひよ(プロフ) - まる麺さん» まる麺さま、はじめまして！コメントありがとうございますめちゃくちゃ嬉しかったです♥ ぶっ通し…！眼精疲労は大丈夫でしょうか、、でも胸焼けして頂けたようで良かったです😭 (10月29日 11時) (
レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - 最初から最後までぶっ通しで見ましたが甘々で胸焼けしますね！とっても良いです！素晴らしい作品をありがとうございます！ (10月29日 3時) (レス) @page38 id: 1349e0699e (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ナミさん» つまり、メアド要の「ログイン」をしなければのりません。ナミ様の下記の端末ですと非ログとお見受けしますので、、そちらからでは閲覧できないかと思います。大変申し訳ありませんが、可能ならログインしてプロフィールを取り、設定をお試し下さいませ！ (2023年4月8日 14時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ナミさん» ナミ様、はじめまして！コメありがとうございます♥️ 嬉しかったです！こちらの続編ですが、アール18フラグを立てているため、アール18作品を閲覧できるように、マイページ→設定→コンテンツの設定にて「18歳以上ですか？」に「はい」のチェックが必要です。 (2023年4月8日 14時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 初コメ失礼します!すごく面白かったです!質問なのですが,続編ってどうすれば見れますか？分からなくて…,もしよろしければ教えてください!! (2023年4月8日 11時) (レス) id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
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