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「さて、ご協力いただいた皆さんには帰っていただきましたし、私達もそろそろ解散しましょうか」
学院の近くの建物で反省をし、人手不足だった演劇部の手伝いをしてくれた他のアイドル科の皆(主に部長の知人)を帰すと、部長がそう言う。
「や、やっとですね」
「あぁ。そういえば、部長。さっきからやたらと周囲を気にしているが、何かあったのか？」
「フフ、本当に北斗くんは敬語が使えませんね。別に、ちょっと気になることがあるだけですよ」
「……？」
「はい、それよりもさっさとこれを片付けてしまいましょう！あぁ、友也くん、このカップを洗ってきてくださいますか？」
「あ、はい」
手渡された数個のカップを持ち直し、俺はその場を離れる。
横目に見た部長は、今までにないくらい冷たい目をしていた。
……あぁ、別に変態仮面をずっと見てたわけじゃないからな！？第一、まだ9月だぞ！？
＊
──どうも、さっきから視線を感じる。
自分も一応アイドル、それも夢ノ咲の頂点とも言えるfineの一員だ。こういうことだって稀にある。
この視線を感じたのは演劇が終わってから。
まぁ、【DDD】や【サマーライブ】の件で人気急上昇中の『Trick star』である北斗くんや一部の方々に『襲いたい』だの『誘拐したい』だの言われている『Ra*bits』の友也くんもいることだし、こんなこともあるだろう。
「北斗くん、あまり窓の方に近づかないでくださいね」
「何故だ？」
「ほら、そこの窓の縁、欠けているでしょう？結構危ないんですよ、それ」
「ふむ……」
勿論、それは方便。
窓やドアから奇襲でもかけられたたまったものじゃないからだ。
「変態仮面〜！他に洗うものあります〜？」
「もう大丈夫ですよ、ありがとうございます友也くん。お礼にこのスカートをさ……」
「いらねぇ！」
(私の)鳩が頭や肩の上に乗っているのがなかなか面白い。
見た感じ、体力はかなり回復しているようだ。
「……にしても、友也くん随分と私の鳩に好かれていますね？」
「あぁ……昔から動物に好かれやすいんですよね。」
「Amazing……☆では、もっと鳩を出してみましょう！」
「やめろ」
ちなみに最高記録は18羽です☆
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作者名：竜花 | 作成日時：2019年3月8日 20時
