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学校は閉鎖されていたが、椚ヶ丘中学校の卒業式は無事行われた。式が終わり、外に出るとマスコミが押し寄せていた。
「…皆よくこれ耐えたね」
「でしょ？褒めてよ」
こんな晴れの日に恩師の死についての取材とは、全く非常識なものだ。はっきりいって、殴りたいくらいウザい。
そんな私達に手を差し伸べたのは、五英傑を始めとする椚ヶ丘の卒業生だった。彼らは私達をマスコミから守るようにして花道を作った。
「渡辺、悔しいが、君を変えたのはE組だったんだな」
浅野君は私を見て、そんなことを言った。
「浅野君にも助けられたよ。ありがとう」
私は彼に感謝を述べ、ひとつだけ我儘を言った。
「君は私の大切な友人であり、ライバルだよ。だからさ、名前で呼んでよ。学秀」
"私"は渡辺Aじゃなく、ただのAだから。
E組で過ごした私は、彼の知っている彼女ではないから。
「…！ああ、またな。A」
バスの乗車口が近付くにつれ、頭痛が酷くなっていった。式を終えてから、身体の調子がおかしいのだ。やはり、私はここにいられる存在ではなかったのだ。
日付が変わっても生きていたから、油断していた。
私はこの世界に認められたのだ、と錯覚していた。
「おい、あれ、やばくないか？」
近くにいた誰かが道路を指差した
その先には異様な空気をまとったトラックが赤信号にも関わらずそのままのスピードで走っていた。
その先には_____
私は考える前に動いていた。
走れ、速く、あの子の元へ。
これはきっと、迎えの合図だ
私はいつか見た少女を抱きしめ、目を瞑った。
抱きしめたその瞬間___少女の背中に羽が見えた。
「A！！！！！」
身体中に響く痛みだけが私の感覚を支配していた。
_______ありがとう
__________ごめんね
私の意識はそこで途絶えた。
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みゅー - 番外編がものすごく楽しみで仕方ないです！この作品は心に響きました。気づけば目から涙がひとつ、ふたつとポロポロ流れ落ちていました。それくらい、この物語に引き込まれていたんだと感じます。このような素敵な作品をありがとうございました！ (2020年5月13日 20時) (
レス) id: 5f57d7ba9d (このIDを非表示/違反報告)
紅楓(プロフ) - 涙腺がああああああ！はい、凄いですね。続編、待っております！ (2020年5月9日 13時) (レス) id: 082dab1426 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 完結おめでとうございます！みんなの性格を言っていって、思い出を振り返るところ泣きました…。面白かったです。 (2020年4月18日 19時) (レス) id: 99b0958fb1 (このIDを非表示/違反報告)
神崎葵。(プロフ) - 泣きました。完結おめでとうございます。しばらく泣きます。 (2020年4月10日 19時) (レス) id: 5d39630b57 (このIDを非表示/違反報告)
うりよ - ガチめに泣きました。完結おめでとうございます。他の皆さんのように、番外編が見たいです。 (2020年4月3日 15時) (レス) id: 21c35aca73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜桃 | 作成日時：2019年12月28日 9時
