勇気と慈愛 tri Ⅱ (ページ20)

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さっきまで黙ってたけどやっと話せるってことで全員が早口で話しかけてきた

「おい、A！太一とのことは置いといてお前自分犠牲にして爆発ってどういうことだ！」

「ていうか太一、昔振ったってどういうことよ！」

「お互い勘違いで他の人を好きだと思っていたって…誤解が解けてよかったですね」

「や～～ん！映画みたい！！」

「おめでとうございます、太一さんAさん」

「これでAさんはお姉さんってことですね」

「兄貴とくっつくと思ってたのに、、少し残念です」

「やっと太一も彼女ができたのかぁ、先輩として僕に何でも聞くといいよ！」

『や、やまとくん、しかたないんだよ！
　１人しか行けないって状況だったし…』

「みんなで助かる方法を探せ！！」

『た、たいちくん、助けて！』

「っ、、！」

なんだろう

今までヤマトに責められるAを助けるなんてたくさんしてきたのに

彼女に頼られてるって思うだけでドキドキするし、なんかじんじんして変な感じだけどすっげぇ嬉しい

「あんた、照れてるの？」

「ち、ちげぇ！」

「わかるよ太一…
　彼女に頼られるのっていいよね…」

「丈さんに頼ることとかあるんですか？」

「ちょっと！？」

「ていうか、Aは太一が好きなのはメイコちゃんだと思ってたのね」

『うん、
　好きな人聞いたら、

　優しくて、仲間想いで、すぐ無理するから放っておけなくて、、黒髪が綺麗な笑顔が可愛い子って…』

「Aだろ」
「Aね」
「確かに望月さんとも合いますが、、太一さんを見てれば好きなのはAさんだってわかりますよ」

「で、太一はAの好きな人はヤマトだと…」

「あぁ、
　昔から仲よくて、みんなを引っ張って、すごくカッコいい人って」

「たいち、か？」
「多分太一ね？」
「当てはまりはしますね」

「おい！

　いやでも、Aとヤマトマジで仲いいしそう思うって！」

いつもくっついてたし、おんぶとか普通にしてたし、横で寝るのも平気そうだったし

「妹みたいなもんだよ」『お兄ちゃんみたいな感じかな』

こいつら…

昔から一緒にいすぎて距離感バグってたのかよ

それで勘違いしてた俺って…