【第五人格】邪眼を持つ者 (ページ17)

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14話ページ17

いくら長期滞在すると言っても一生ここにいる訳では無い

帰国する日が近づいてきた

『ねぇ、イソップ』

イソップ｢どうしたのお姉ちゃん？｣

『あと一週間で私は帰国するの…』

イソップ｢えっ…？｣

『言い出すタイミングがなくて…ごめんね』

そう言って頭を撫でてあげるとイソップは一瞬俯いたが直ぐに顔を上げた

イソップ｢うん、分かった｣

『ありがとう…それまでは一緒に遊ぼうね』

イソップ｢うんっ｣

それからイソップといつもは行かないようなところにも行ったし遠出もしてみた

帰国する日が近づいてもイソップはいつも通りにしていてくれた

そしてついに来た帰国の日

｢イソップがお世話になりました｣

｢いえいえ、こちらも楽しかったです｣

『イソップ…それじゃあまたね』

イソップ｢………｣

『イソップ？』

それまではわがままひとつ言わずにいい子にしてたイソップが私の腕にしがみついて泣き始めた

『イソップ…？飛行機の時間があるから……』

イソップ｢やだっ！お姉ちゃんとまだ一緒にいたい！行かないで！｣

私は驚いた

こんなに大きな声で泣いたりしたことなど一度もなかったのに……

｢イソップ、離しなさい｣

イソップ｢嫌だっ！！｣

『………イソップ…？なら私に手紙を書いてちょうだい？』

イソップ｢手紙…？｣

『えぇ、そしたらいつでもお話できるわ』

イソップ｢うん…書く｣

『ふふっ…ここに宛に送ってね』

イソップは私の住所が書かれた紙を大事ににぎり最後は笑顔で見送ってくれた