君の歌に恋をする 4【歌い手】

ウタコイもしも編＊もしもまふくんをすきになってたら ページ43

たくさんたくさん大好きって気持ちを詰め込んだ歌を作った。

あなたが作った曲は今まで何回も私を救ってくれたんだよ、なあんておもいながら。

曲を投稿する前に、まふにLINEをした。

『今から出す曲は、まふへのメッセージです』

既読がついたのを確認して、すぐに投稿ボタンを押した。

3分くらい経って。

部屋の扉がノックされた。

「はーい、ってわ…」

ドアを開けると、突進のような勢いで何かが飛びついてきた。

ふわっと香る優しい香水みたいな匂いで、まふだってわかった。

ま「ばか。ばかだよ。なんでこんなことするのっ…」

泣いてるみたいな声だった。

ぎゅっ、と抱きしめ返すと、彼はさらに強く抱きしめてきた。

ま「僕、かっこつかないじゃん。どうしてそんなにかっこいいことするの…」

抱きしめてくる力が強くて少し痛かったけど、その痛さすら幸せに感じてしまう。

ちゃんと、伝わったってことでいいのかな。

ま「僕だって好きだよ。大好き。僕と付き合って。」

腕を緩めて、まふと目があった。

一番最初に出会った時から…ううん、もしかしたらそれより前、出会う前から好きな人。

最初は、あなたが作った歌に恋したのかもしれない。

ゆっくり、唇が重なって。

ま「＊＊＊、＊＊＊＊＊＊＊＊」

耳元でそっとその言葉は囁かれた。

『僕も、君の歌に恋してる』

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