君の歌に恋をする 4【歌い手】

ウタコイ１４９ まふまふside ページ38

キラちゃんが部屋にこもってから3日ほどだった。

さすがに心配ではあるけど、店長がご飯は食べてるよって言ってるから多分大丈夫なんだろうって思ってる。

…はぁ、なんていうかさ。

夏瀬さんの事件で、少しはかっこいいところ見せられたかなぁって思ってたの。

でも、結局はさ。キラちゃんはその時気がついてなかったんだろうけど、どうみたってそらるさんのことが好きで。

そのことに、本人たち以外はちゃんとみんな気がついててさ。

少し、いや、ものすごく嫉妬してたんだけど、恨むことなんてできるはずがなくて。

諦めたわけじゃない。でも、そらるさんになら、キラちゃん任せてもまぁいいかな、みたいな？？

多分みんなそう思ってるんだろうなあ。

すごく複雑な気分。

苦しいけど、でも、なんか、見守りたいような気もするんだよ。

だからみんな黙ってるんだと思うし。

もちろん隙あらば即奪う気持ちはあるよ。

けど、けど

ま「キラちゃんが泣くとこだけはみたくないし、そらるさんも隙なんて絶対見せないよなあ」

苦笑いするしかない。

きっと、キラちゃんは新曲ができたらそらるさんに気持ちを伝えるんだと思う。もちろん阻止なんてしない。

阻止させたりもしない。

だから、

ま「せいぜいちゃんと他の男や僕に奪われないようにしてよね、そらるさんのバーカ」

すこし、落ち込むくらい、許して。

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