１５-５人- ページ16
コンコン、とノックをして、冷たいドアノブを握る。短い挨拶と共に押し開いた重たい扉。
「失礼します。社長──」
「みゅ〜！」
嬉しそうな動物の鳴き声が部屋にこだまする。
そこにいたのは、薄桃色のウサギを腕に抱き食えない笑みを浮かべた男。億斗達をスカウトした人物だ。
「初出社、おめでとう紡くん」
ニコニコとしたまま嬉しそうに話す彼こそが、小鳥遊事務所の社長にして小鳥遊紡の父、小鳥遊音晴である。腕の中で可愛らしく鳴いたウサギ……きなこをポンポンと撫でてしつけ、落ち着かせる。
「さっそくだけど、お父さんが見つけた８人、どう思った？」
「もう……『お父さん』じゃなくて『社長』でしょ？」
そう言いながらも仕方ないなぁなんて思うあたりが紡も紡である。
デスクの前に立って、祈るように手を組んで音晴を見る。
「素敵な人たちでした！ きっと、たくさんの人に愛されるアイドルになると思います！」
「ははっ、それなら良かった。じゃあさっそくオーディションをして、５人落としてくれる？」
「はい！ さっそく５人……落とす！？」
まさか出てくるとは思わなかった言葉に、思わず机に手をついて身を乗り出す。
「なんで！？ ８人でデビューするんじゃないの！？」
「いやぁ、だって８人ってよく考えたら多すぎでしょ。名前だって覚えらんないし、経費もたくさん掛かっちゃうしさぁ〜」
ほら、今人気のTRIGGERだって３人組だし。なんて、困ったような笑顔で言う音晴。しかし意向を変える気はないようだ。
「男性グループだし、『８人の女たち』よりも『三銃士』のほうが格好つくでしょ？」
いや、だって、そんな、まさか。言いたいことがぐるぐる頭を巡っては消え、巡っては消え。紡が口ごもっていると、音晴はきなこを机に降ろして扉に向かっていく。
「みゅう〜」
「売れそうな３人を、選ぶんだよ〜」
「ちょ……っ」
バタン。重たい音をさせて閉じる扉。その向こうに消えた音晴の姿をいそいで追う気力も削がれた気分だった。
「そんな……」
溢した小さな呟きは、部屋に響くまでもなく溶けて消えた。
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久薙聖楠(プロフ) - 真紅さん» きゃー！！！そっちです！！！！ずっと直そう直そうと思って忘れてましたありがとうございますすみません〜〜〜〜！！！！！恥ずかしいし申し訳ない(´；-；`) (2018年4月16日 17時) (
レス) id: ae62bd0b5f (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - すいません！スペックのfpはピアノフォルテではなく、フォルテピアノと読むのではないですか？（あえてピアノフォルテと表記してるならすいません！） (2018年4月16日 14時) (レス) id: bfa0214c95 (このIDを非表示/違反報告)
久薙聖楠(プロフ) - アユラさん» ありがとうございます！！！頑張って書き続けていきます！！！(・д・ = ・д・) (2018年4月15日 15時) (レス) id: ae62bd0b5f (このIDを非表示/違反報告)
アユラ - メチャ面白くないすかこの小説...(°_°)ハマりましたよwこれからも更新頑張ってくだせぇなd(￣ ￣)応援してますよ( *｀ω´)ファイトだぜぇ！！w (2018年4月14日 23時) (レス) id: 22855408aa (このIDを非表示/違反報告)
久薙聖楠(プロフ) - 夢巫女さん» ありがとうございます！！！伏線張っていきたいと思いますが、張りすぎて先が読めたり「思ったより内容ショボいじゃねーか」とはならないように気をつけたいと思います（笑）今絶賛執筆途中ですのでもう少しだけお時間ください！！_( _´ω`)_ (2018年4月13日 22時) (レス) id: ae62bd0b5f (このIDを非表示/違反報告)
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