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弟みたい ページ27

俺は周りを囲んでいる男達の人数を見渡して数える。
……4人か。この数なら軽く殺れるな。
俺は内心嘲笑しながら両手を上げて降参する。

「どうぞ持ってってくれ。芥川。動くなよ」

「っ。分かった……」

顔を歪めながら大人しくする芥川に安堵する。
もし攻撃でもするんなら俺の計画がパァになるところだった。
男達は下卑た笑みを浮かべ俺に唾を吐く。

「は!分かりゃあいいんだよ!」

「あぁ…殺したいな」

「あ?何か言ったか?」

「いえ、何も」

あまりの屑さに本音が漏れて聞こえそうになったがにこやかに笑って否定する。
そしていぶかしげな顔をしながらも屑共がそのまま無防備に背を向けた。
俺はそれと同時に口を歪めて笑い白衣の下から二挺の自動式拳銃を取り出し一瞬で四人の脳天を撃ち抜いた。
俺は頬に着いた唾を拭ってから死体になった屑共を嘲笑する。

「敵に背を向けるなんざ馬鹿だなぁ?地獄で後悔しやがれ屑共が」

「…おい、銀達が怯えている。殺気を収めろ」

そう芥川に言われてハッと我に返り苦笑し芥川達の方をむき謝る。

「すまん。ついやっちまった」

「き、気にしてないです!それより凄かったです!」

「にいちゃんかっこよかったぜ!」

「どうやってうったのー?」

わちゃわちゃと目を輝かせながら聞いてくる子供達に逆に俺が慌てる番だった。

「にいちゃん銃みせてー!」

「今のもう一回見せて!」

「ねぇねぇどうやるの!」

「え?ちょま?!どうって言われても…て!勝手に銃に触るな!わぁ!」

「おい…桐崎が困っているからやめろ」

するとそんな俺を見かねたのか芥川が呆れた目で俺を見ながら子供達を止めてくれた。
俺はほっとしつつ芥川に笑いかける。

「ありがとうな芥川」

「ふん…」

うん、素直じゃないなぁ…まぁ、そういう所がなんかほっとけない弟みたいに感じれるんだけど。
俺は薬品を持ち直して子供達に言う。

「それじゃ気を取りなおして行こうか」

そう言うと元気良く返事するのを見て自然と顔が綻んだ。
そして俺は芥川達を連れて闇医院へと向かった。




……帰った途端、森さんは驚き、エリスは目を輝かせ、芥川は以下にも胡散臭い森さんと目を輝かせて寄ってくるエリスを見て荒れて色々大変だったのはまた今度の話…

幕間 肆→←……何か訳ありなんだろうなぁ


【桐崎君にとっての周りの印象】

乱歩:唯一異能で一度自分の事を忘れた筈なのに覚えてくれた人物。推理だけで自分との関係を割り出した乱歩の事は本当に凄いと尊敬している。


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那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 倉の中の石さん» ありがとうございます!思惑通りに暗い過去と思って頂けてついガッツポーズを仕掛けました(笑)続編頑張りますね!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - すごく面白いです。こんなに自然な暗い過去は久しぶりに見ました。続編も頑張ってください。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 鶴さん» 読んで頂きありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです!更新頑張ってください!応援しています! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@スマホ使用不可で低浮上中(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!まだ推敲中ですががんばりますね!! (2019年7月5日 20時) (レス) id: a29dbc7b52 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:那戯田沢 亜須 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月19日 20時

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